僕の体験談をひとつ。
洒落にならないくらい怖いかどうかはわかりませんが・・・。
あれは僕が小学三年生の時のことです。
当時僕の両親は共働きだったので、保育園に通う弟を、僕が迎えに行っていましたが、その日はクラスの仲のいい友達の家に遊びに行っていて、迎えに行くのが遅れてしまいました。
友達と遊ぶのに夢中になってしまい、時間が過ぎていくのに気づかなかったんですね。
慌てて友達の家を後にし保育園までの道を急ぎました。
すると突然、夕立が降ってきて、傘を持っていなかった僕はびしょ濡れに・・・。
ついてないな・・・と思いながら走っていると、とある公園の前にさしかかりました。
その公園は以前から首吊り自殺があったなどの噂があったのですが、僕もよくその公園で遊んでいたし、なんら恐怖を覚えたことはなかったんです。
しかしその日は、夕立のせいもあってか、まだ午後の4時だというのにあたりは妙に薄暗く、おまけに人通りもなく、とても気味が悪かったのを覚えています。
足早にそこを通り過ぎようとした時、僕は自分の目を疑いました。
その公園と僕が歩いていた道の間にはドブ川が流れているのですが、そのドブ川のふちに、白装束を纏ったおばあさんが腰掛けていたんです。
どしゃ降りの中、首をかしげたような格好で、じっと座っていました。
僕は怖くてたまらなくなり、一目散にその場を去りました。
今でもあの時のことを思い出すと、背筋が寒くなります。
もしかしたら、ただ単におばあさんがそこに座っていただけのことかもしれないけど、どしゃ降りの中に、しかも白装束を纏って座っているなんて、どう考えても不自然ですよね。