霧雨が煙って・・・いかにも”出ます”・・・って夜に、俺は彼女と友達カップルとで都内のあるスポットに侵入した。
そこは俺の地元にある有名な廃屋で、何年か前にそこの家主が借金苦で一家心中を企て、家族をそれぞれの部屋で殺した後に、自分は玄関で自殺したという場所。
玄関からはさすがに入れないので、茶の間の開いてるガラス戸から入った。
次の瞬間、目の前に広がってきたものは、無数のフランス人形。
こんな所になぜと思ったが、気にせず奥へ。
まず長女の部屋へ進んだが、TOKIOのポスターなどが張ってあり、中は生活感があふれていた。
恐る恐る押入をあけると血が飛び散ってて、ここではなにもみなかったが、妹の部屋に入った瞬間、誰もいないはずの家なに、人の気配が渦巻いた。
引きずった時に出来たであろう血の跡が、床や壁の至る所に出てきて、それが余りに生々しく感じ、恐くなったので出ようとした。
すると玄関の前を通ると、青白い顔した男が玄関から俺らのほうにナタを振りかざして追いかけてきた・・・。
一瞬ビビって目をつぶってしまったが、気が付くと俺だけが玄関でうずくまっていた。
俺が見たのは玄関で自殺したヤツの亡霊だと思う・・・。
あの顔面蒼白な顔は今でも忘れない・・・。
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