桜金造氏の話

カテゴリー「心霊・幽霊」

お札の話。

ある引っ越し業者のAさんはその日、先輩達と仕事をしてました。
とりあえず部屋の荷物は全て運び終え、Aさんはぐるっと部屋を見渡しました。

部屋はすっからかんになり、ふと柱に目がいったのですが、柱には変な物が貼っていました。
それはお札でした。

Aさんは少し無気味に思い、下の階へ降りようとしてる先輩達に「このお札剥がしてもいいっすよね?」と言うと、先輩は「当たり前だろ。ちゃんときれいにしておけよ。」と言い下へ降りました。

Aさんはまずい事してるんじゃないか?と思いつつ、お札に手を伸ばしたその時、電話が鳴りました。
自分の携帯かな?とAさんは思いましたが、違う・・・どうやらこの部屋の電話が鳴っている様です。

しかし、さきほど電話回線は切られ、コードをぐるぐる巻にしたばかりです。
電話がつながる訳ありません。

恐る恐る受話器を手にとりました。
受話器の向こうで聞き慣れた声が聞こえます。
それはこの業者の社長の声でした。

社長:「おおAか。どうだ調子は?このあと**さん家に行って・・・」

Aさんはこの後もう一件、仕事をすることになった。

続けて社長は「ところでさあ。柱にお札とかあるだろ!?あれって剥がさないでくれよな。な。」
Aさんは「え!?もう剥がしちゃいましたよ。だってそうしろって先輩がいうから...。」

社長は「なんで!?なんで剥がしちゃうの!??」
Aさんは、まずい事したかなあと思いました。

「なあ!!なんで剥がしちゃうんだよ!!」社長は怒鳴りつけました。

Aさんは恐くなってきました。
するとだんだん社長の声が低い男の声にかわり、地の底から唸るような声で、「なんで剥がしたんだよ!!」と、Aさんはそこで気を失い、気がついたらまさに今、お札を剥がそうとする瞬間でした。

それ以来、この引っ越し業者に新しいルールが加わりました。

それは「お札、又はそれに類似する物にはむやみに触ってはいけない。」

この話は芸能人の桜金造氏の話です。

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