住んでるアパートには、『夜中に掃除機をかけてはいけない』という決まりがある。
騒音が迷惑とかじゃなく、夜中に爪を切ってはいけない的なしきたり?なものらしい。
入居する時、大家にそれとなく言われたし、近所の人の挨拶でも言われた。
なんでも、掃除機かけた時だけ”変なもの”が出るんだと。
んなバカな話があるかと思って、一応隣室の住人が不在の夜に掃除機かけたった。
だってそうだろ。
爪切りとかならまだなんとなく話としてわかるけど、掃除機みたいな文明の利器に取りつく妖怪なんているはずがないんだが・・・。
・・・いやー出た出た。
壁から子供みたいな細くて2mくらいある腕が出て、蛇みたいに床をはってんの。
自分の仮説完全崩壊して、思わず「なんでだよ!」って叫んで、部屋から逃げ出してコンビニで夜明けを迎えたわ。
恐る恐る戻ってみたら、手は消えてたが掃除機はコンセントが抜けて、あと冷蔵庫のドアが開いてた。
つくづく意味わからん。
大家に聞いても純粋に由来不明。
今までアパートで死んだ人とかもなく、とにかく出ることだけわかってるらしい。
隣人に聞いたら、隣人が夜掃除機かけた時は顔が出たらしいし、もう引っ越したいわ。