蔦まみれの家の怪

カテゴリー「心霊・幽霊」

20年くらい前の小学校4年のころ、学校の近くに人が住んでなさそうな蔦まみれの家があって、登校中いつも気になってた。

ある日、仲良い友達4人と帰りに、中が気になるから行ってみようぜ!な話になり、夕方行くことに。
その家に着くと、蔦がいい感じに夕日を隠して奥のほうが見えない。
蔦の家は入り口にでかい門があって広く、草が生い茂った庭に、正面に玄関、右は暗いが道路に面してるからほとんど壁に近い、左奥は蔦のせいか薄暗くなってて窓がみえる。

友逹3人が見に行き、俺ともう一人の友逹が庭と入口で誰か来ないか見張る役をした。

友達は玄関で「だれかいますかー?」と言って玄関のドアを開けようとしたが、鍵が掛かってるのか開かず、仕方なく薄暗い窓のほうへ行き、窓を覗きこみ「なんか蝋燭みたいなのがいっぱいみえる!」とかこっちに伝えてたりしてた。

その後も窓を叩き「だれかいますか?」と尋ねてたりもしたけど返事はなし。
入口で見張ってた俺たちは暗くなってきたし帰ろうと言ってたが、3人は奥に何かある!とか言って先のほうへ行こうとした。

そのとき右から真っ白いおじいさんみたいな人型のなにかが、すごい早さで3人のほうへ行ったんだ。
見張り役の俺と友達が悲鳴をあげてすぐ逃げて、俺は怖くなって家に帰った。
友達はどこへ行ったかわからない。

翌日、学校へ行くと友達4人は普通にいて、昨日の出来事を尋ねると一人は、「真っ暗の中、火が付いてない蝋燭がいっぱいある家に閉じ込められて、声だけ聴こえてる状態で説教された」と。

もう一人は、「窓から家に入れられて、何でこんなことをしたのかお菓子ごちそうになりながら話をしたが、周りには誰もいる気配がなかった」

最後の一人は、「振り向いたら2人がいなくて悲鳴が聞こえたから、急いで入口から出て帰った」・・・と意見がバラバラ。

一緒に見張ってた友達は逃げた後の記憶がなかったらしい。
実際あの白いのはなんだったのか全員わからなかった。

最近になって家が取り壊されるようになったけど、近所の人も誰が住んでるのかわからない状態だったみたい。

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