専門学校のとき、親がアパート持ってる友達がいてさ、そいつは親のアパートの一部屋に住んでたんよ。
朝から海に遊びにいく予定で前夜にそいつの部屋に泊まり行ったんよ、したら隣の部屋が空いてるからそっちで寝る?俺いびきうるさいし、みたいな流れで、ロフトのある何もない部屋で寝ることになったのね。
折角だから初めてのロフトで寝ようとあがってさ、借りた布団しいて横になって、速攻で寝入ったんだけど明け方かな、薄明るくなった頃にふっとめがさめたのね。
目を開けるとロフトから隣の部屋が見えてさ、隣の部屋って言ってもキッチンと玄関のある3畳くらいのDKなんだけど、そこへ続く、開いた扉の影からなんか大きいものがはみ出してるのよ。
薄暗いンだけど、なんか動いてるみたいに見えるのね。
カーテンか?と最初思ったんだけど、形が違うし、そもそもそんなところになかったはずだし、あれーなんだろ??ってながまったままよくよく見てみたらさ、大きい人の横顔なんだよ、それ。
鼻の下から顎まで、ちょうど口のあたりが扉の向こうに見えて生首みたいな状態で置いてあるの。
部屋の高さを考えたら鼻の上どうなってんの?とか、大きさ的にありえないんだけど、とにかく人の顔、ふとってるのか、ぶよぶよしてるみたいな顎の周りの肉。
口がもぞもぞうごいてさ、なんか言ってるのよ。
怖くて聞きたくないんだけど、「あし、あしっ」って言ってる。
うわやべえって目をつぶろうとしたら、その顔がずるずるって部屋の入り口まで来て「たべたい」・・・。
そこから記憶はないので、夢だと思いたいけど、あのぶよぶよの肉の質感と女みたいな声だけは今もはっきり覚えてる。