高校の臨海学校で静岡の大きな民宿に泊まった。
夜、男子の部屋で騒いでいたら、やたら目つきの悪い、見た事の無い顔のDQN男子高校生が窓から覗いていた。
気の強い学校なので(こっちも県下で有名なDQN高校)、2、3人の男子が「何だよ、この野郎!」「お前どこ校よ?」「他に何人で来てんだよ!」と怒鳴った。
もう部屋の中は戦闘態勢で、隣の部屋の番格やら幕僚を大声で呼び出したりしているうちに、その男子高校生は消えてしまった。
もちろん木刀もって凄い勢いで外に出てたんだけど、窓の下は海だった。
「アイツこの世の者じゃ無くね?」
「何で俺らの前に表れたんだ?」
「幽霊ってやっぱ俺らより強いんじゃね?」
帰りのバスの中で「臨海に来た意味在って良かったじゃん」って、みんな笑顔で盛り上がった。