春に引越してきて、両隣に挨拶しようと行ってみると2部屋とも空き部屋だった。
これは音とか気にしなくてラッキー!と思って、さっそく友達呼んで引越しパーティーの用意をしてた。
台所でツマミ作ってたら部屋の中から、「ピョホホーッピョホホーッ」って音がする事に気づいた。
ボロアパートだから風が抜ける音だと思って気にしなかった。
んで友達が来て宴会が始まったんだけど、「ピョホホーッ」の音が友達も気になるらしく全然盛り上がらない。
あまりにも気になるから、すき間を見つけてガムテか何かで塞ごうってなった。
んで友達とすき間を見つける作業をしたんだけど、細かい穴があるわあるわ・・・。
備え付けのタンスの裏に小さい穴が結構な数空いてて、それが原因だって判明した。
ガムテで全部塞いで、さあ飲み直すぞ!ってなったんだけど、まだ「ピョホホーッ」が消えない。
音は小さくなった気がするんだけど、一回気にしちゃってるから凄く耳ざわりになってた。
もう気にするのやめて飲むぞ!って友達と飲んで酔っ払ったら全く気にならなくなったんだけどね。
んでみんな酔っ払って雑魚寝してたんだけど、友達の一人が突然喉元を押さえて叫びだした。
「ピョホホーッピョホホーッ」って。
みんな大爆笑で目覚めて、俺もマネして「ピョホホーッ」言いまくってた。
そしたら叫んだ友達がダッシュで部屋から飛び出して行った!
みんなビックリして1人爆睡してた奴を家に置いて追いかけて行った。
やっとこさ捕まえて、なんでダッシュしたのか聞いてみた。
タンスの中と押入れの前と自分の寝てたすぐ隣りに人影が見えて、最初は俺たちかと思ったけど、大きさやシルエットが全く違う事に気づいて、ヤバイ!って思った瞬間に黒い影だったのが鮮明に見えたんだって。
みんな喉元や胸を両手で必死に押さえてて、その押さえてる部分と口から「ピョホホーッピョホホーッ」って鳴ってたって言う。
パニクった友達はそれを俺たちに伝えようと、「ピョホホーッ言ってるのヤバイ!」って言いたかったらしいが、俺たちにマネされて笑われたし怖かったから外に飛び出したみたいだった。
そんな事聞いたらもう怖くて部屋に戻れないじゃん?
だから寝てる1人に電話して起こして合流しようってなった。
電話かけて普通に繋がった。
寝てたやつも普通だったんだけど、電話越しでも「ピョホホーッピョホホーッ」が聞こえるわけ。
めちゃくちゃ怖くなって、寝てた奴にも「ダッシュで外に来い!」って言って、みんなで漫画喫茶に行った。
そこで大島てるさんの出番でした。
調べてみたら、特定されると困る人いると思うし、俺もまだ住んでるからヒントだけ言う。
一家心中だったんだけど、凶器が普通のナイフとか包丁とかじゃなくて、もっとワイルドなやつだったんだよね。
「ピョホホーッ」の音は呼吸音ってか穴から出てる空気の音。
なんで俺は今でもそこに住んでるかと言うと音しか聞こえないから。
もう慣れたし家賃めちゃ安いしね。