人生初の金縛り体験。
夢を見ていたら、スゥっと意識がハッキリしてくる時ってありますよね?
「あー、夢見てたわぁ・・・」って感覚。
「あー、ゆめ・・」位の意識の時に異変に気付きました。
体は強張ったみたいに動かないし、何より体に異常な感覚が・・・。
左向きに寝てたんですが、上にしてた右半身全体に、ビタビター!っと何かが打ち付けられる感覚。
とっさに「体の上でたくさんの小人が走ってる!どうしよう?!」と怖くなりました。
当時見た心霊関係のテレビ番組で「金縛りの時は大声を出すと良い」と聞きかじっていた私は「何か叫ばなきゃ!」と思い付きました。
しかし、さて?何を叫ぶべきか?
両親が不仲で母は家出中だったので「お母さーん!」はダメだな・・・。
当時大好きだった「◯◯センパーイ!」は、隣の部屋で寝ている父親に聞かれたら恥ずかしい・・・。
あ!「出てけー!」なら良いぞ!
誰に聞かれても気まずくない!
さっそく渾身の力を込めて「出てけーーーー!!」と叫びました。
叫んだはずでした・・・。
でも、私の耳に聞こえてきたのは、ヒョロヒョロのひっくり返ってしまっているような「でへ~てへ~けへ~・・・」みたいな声。
「えーっ?!こんなんじゃ効かないかもー?!」と心配しましたが、体の上のビタビタもすぐに薄れ、試しに足の指を動かしてみたら動いたので、ちょっと安心しました。
ただ、このまま安心して目を開けたら、目の前に恐ろしい顔をした小人が・・・!って事があったら怖いので、そのまま目をつぶっていたらいつの間にか眠っていた様です。
人間、過ぎてしまえば忘れちゃうんですよね。
すごく怖かったけど、私心霊体験しちゃった!誰かに話したい!って。
その日から私の持ちネタになりました。
「私、金縛りにあった時、体の上を小人がたくさん走ってたんだよー。怖かったよー。」って。
数年後、友達と怖い話をしていた時にも、私はここぞとばかりに小人の話しをしました。
それを聞いた友達が「それって本当に小人なの?たくさんの人に叩かれてたんじゃなくって?」と・・・。
それに気付かされた時、体験した夜と同じ位怖かったです。