んじゃ、心霊関係。
同じ会社の話。
動物実験やってた実験棟の地下に、放射性物質を焼いて処理する焼却炉があった。
かなり大きい物で、その側に実験が終わった動物の遺体を保存する大型フリーザーが4機あって、他の課の手伝いで良くそこまで遺体を運んだことがあった。
ある日、夜10時ぐらいまで犬の解剖があり、私も手伝いで残業をしていた。
血抜きをしている最中に、夕方の解剖の片付けをし、血が染み込んだガーゼなどを纏めて地下のフリーザーに女の子3人で置きに行った。
エレベーターを使わず3階から地下へ降り、そこから更に焼却炉がある部屋に降り、フリーザーに荷物を詰め、慰霊のための祭壇にある線香をつけ黙祷、三階に帰ろうとした。
その時。
誰も呼び出しボタンを押していないエレベーターの扉が開く音と、カリカリと床をかく犬の足音が・・・。
動物管理の誰かが、地下の一時待機室に新しい犬を連れてきたのか?と思い待機室を覗いたが、何もいず、ふと祭壇を振り返ると、ついさっき付けたばかりの線香が、すでに燃え尽きていました。
先輩に聞いたところ、猿や犬などの中型の動物を解剖するときに良くある話らしい。
もういっちょ。
同じ会社の話。
ラットの実験やってた課にいたときの話。
ラットを飼育する棚は2段になっていて、下の段にあまりちゃんや予備ちゃん、上の段に実験ちゃんを入れていた。
ある実験をしてるとき、下の段の予備ちゃんの中に人懐っこい子がいた。
上の段の子に餌をやったり、作業してると白衣の裾を引っ張る。
餌を手渡しすると受け取って可愛かった。
でも、余分な子は生かしておく余裕はないので、その子は他の実験に回されることになり、すぐさま血を抜かれて死んでしまった。
悲しくて、自分が殺したわけでもないのに、慰霊碑に線香をあげ、遺体に餌を抱かせてやった。
それから2ヶ月ぐらい、実験室で一人で残業してると白衣の裾を引っ張られた。
白衣の裾引っ張りは、実験で余ったマウス7匹を家に引き取った時点で収まった。
あのときのラットちゃん、成仏してくれたのかな・・・。