父の能力を知った日

それでは、父の”見える”ことを知るきっかけになった出来事を。
うちは昔から工場をやっていて、父も職人になりました。

父が結婚して間もない頃、雇っていた若い職人の一人が高価な道具とお金を持ち逃げしました。
その職人の奥さんは祖父の知り合いの娘さんで、仲人もした手前、公にはしませんでした。

一緒に逃げていた奥さんは2年ほどして再び現れて(当の職人は借金で再び失踪)、詫びるとともにお金を返したので、その後は奥さんや息子さん、奥さんの実家(うちと同じ県内)とは付き合いを続けていました。

息子さんが無事就職、結婚して遠方へ行ってからは、年に1回も会えなくなりましたが、母と仲がよかったので手紙のやり取りや梅やらっきょうを送ったりしていました。

私が高校生の夏休み前のある日、父が「今日はお客さん来るから麦茶いっぱい沸かしといてくれ。」というので、やかんにいっぱい沸かして冷やしておきました。

私は2階の自分の部屋でお茶出しを待っていたると、下で仏壇の鈴の音がしました。(どのお客さんもいつも仏壇を拝んでいきます)

お客さんが来たと思い台所へ行くと、父がめずらしく自分で準備をしていました。
「お母さんが××に行ってるから呼んできて。○さん急いでるから。」というので、『あの奥さんが久しぶりに来たんだ』と思い、あわてて母を呼びに自転車で走りました。

でも、ついた時には帰った後で「なんで引き止めてくれなかったの!」とちょっと母と喧嘩になりました。

父は「○さん、他にも寄らないと行けないって急いでた。よろしく言ってたよ。」といい、ちょっと考えてから「今年のらっきょうはいいわっていってたから・・・。」といいました。

母は釈然としないようで、裏の母屋(祖母の家)や奥さんの実家に電話を入れました。
奥さんの実家は誰も電話に出ず、祖母の家には寄っていませんでした。

でもやはり、その日の早朝6時ごろにその奥さんは亡くなっていました。
奥さんは癌でしたが、誰にも知らせず奥さんの実家にすら知らせてませんでした。、
ちょうど私が母を呼びに行った頃に、実家に息子さんから電話があって、親族がご遺体の戻った息子さんの家に向かっていた時間でした。
奥さんは周囲にお金のことで迷惑をかけたから、絶対に死ぬまでは連絡するなといっていたようです。

父のそういうことを母は結婚してすぐに気づいていたけど、そのまま生活しています。
父の経験はほとんどが亡くなる間際や直後で、普通に見えて接しているので怖くないそうですが、その後がものすごく疲れるそうです。

時々すごいいびきをかいて寝返りをどすんばたんと打つのですが、そういう体験の直後だそうです。
母はそのいびきや寝返りがあると連想するのがちょっと怖いので、かなり昔から別々の部屋で寝ています。

私達子どもは単にいびきのせいで別に寝ていると思っていました(汗)

人のたくさん集まるところは気分が悪くなるため、商業高校へ行ったのに職人になったのもそれが理由みたいです。

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