自分の夏の思い出ですが・・・。
その日も夜遅く、終電が無くなってしまったので一人暮らしの友達の家から自宅へ約20kmの道のりを徒歩で帰路の途中でした。
良く遊びに行ってた友人の家が山中にあったため、真っ暗な山道をただひたすら下っていたんですが、歩いている途中、風で木々が擦れる音とは違う、変な音が聞こえてきました。
最初は、狸か小動物でも走ってるもんだと思い、気にはしなかったんですが、だんだん変な音は自分の耳でも聞こえるくらいになっていました。
「あ゛あ゛あ゛」
喉から絞り出しているような音だったので、周りを見回したら、自分の歩いてきた遥か道の向こうに、白いシャツと白いブリーフを履いた白っぽいオジサンが目を血走らせ、口を大きくあけてた。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
そう叫びながら自分の方向に走ってきたのです。
オジサンを見つけた瞬間に「これはガチの変質者だ!!ヤバイ!!!」と思い、街灯の少ない暗い山道を全力で走って逃げだしたんですが・・・後にして思えば、暗い山道で何故あのオジサンだけが白く見えたのか、理解できず怖くなりました。
30分ほど走ると交番が見えたので駆け込み、事情を話して警官が調書をとっているともう一人の警官から「本当に、こんな人を見たのか?」っと何度もしつこく聞かれ、嘘を言ってるような言い方で言われたので、頭に来てどうしてそこまで否定的なのか聞き返しました・・・。
すると・・・。
警官:「4日ぐらい前に、君が言った特徴の男性が、あの山道の奥の方で縊死(いし→首吊り自殺の事)していたんだよね」
そう話してくれたその警官は現場に居て遺体を降ろすのを手伝ったとのことでした。
幽霊とか信じてないのですが、あのオジサンは変質者だったんでしょうか?
もしくは・・・。