弟が東北大震災後のボランティアで2年間大槌町って場所の旅館で、寝泊まりしながら奉仕活動してて正月帰ってきた時に聞いた話。
朝8時には旅館出て夕方早くて17時には帰ってくるのがいつもらしく、朝は旅館の方の好意で簡単な飯を出してくれるらしい。
旅館の主人の人が飯食ってると出てきて「いつもこんなものしか出せなくてごめんね。」と申し訳なく言うんだと。
弟は美味しい料理でこれっぽっちも不満に思ったことは無いと主人に言ったら、うちの女房が毎朝申し訳ないと思って作って行くから俺が作ったんじゃないんだよ、と、こんな感じで朝はほのぼのしてるらしい。
かなり滞在してるから慣れて旅館の事も少し手伝ってと奥さんに言われるらしく、風呂場の掃除やら何やらで宿泊費が浮いたり助かってたらしい。
正月前、旅館の奥さんから帰る前に掃除手伝ってと言われて手伝ってて薪ストーブがある居間の横にある仏壇をふと見た時鳥肌が立った。
仏壇の上に朝話してるはずの旅館の主人の遺影があったんだって。
聞いたらその主人は震災で亡くなったんではなく、震災前にお亡くなりになっていたとの事。