その道に今も彷徨っている影

カテゴリー「心霊・幽霊」

10年位前に兄が体験した話。

当時の兄は自称走り屋で、平日休日問わず仕事終わりに仲間と集まってブンブンするのが日常の楽しみだった。

ある日、隣市の友人と遊んだ帰りのこと。
まっすぐ家に帰ってもつまらんとのことで、更に1人でドライブすることにしたらしい。
既に午前2時を過ぎていたのにアホだと思う。

その日は車のライトの調子が悪いのか、前方がはっきり照らされなかった。
なにかモヤっとした影のようなものが、前方を照らすライトにずっと見えていたとか。

真夜中の田舎道で街灯も少ない。
車を停めて確認する気にもならなかったらしくそのまま走行。
隣市から地元に繋がる峠の手前を脇道に逸れると◯◯ロードと呼ばれる通りがある。
兄はその◯◯ロードの方に車を走らせた。

その時もヘッドライトにはモヤッとした影はあった。
ほぼ直線の見通しの良い道をしばらく走ると徐々にヘッドライトの影が何かを形作っていく。

時間を確認し嫌な予感を感じながらも走っていると、影はハッキリと「三輪車に乗った子ども」のシルエットになり、それを認識した瞬間フワッと消えたらしい。

それ以降はヘッドライトの不調もなくなり無事帰宅。

実害ないし自分の体験でもないのでこちらに失礼しました。

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