小学生3年くらいの頃の夏休みにシャドーピープルってやつを見た。
二つ年下の弟がいて、殴り合い蹴り合いの喧嘩を家でしてた。
親が出掛けていなかったもんで、とことんやりあった。
お互い大泣きして弟は部屋に閉じこもり、俺は涙と汗でぐっちゃぐちゃで気持ち悪かったからお風呂に入ろうとしたんだ。
ひっくひっく・・・言いながら脱衣所で服を脱いでたら、廊下挟んだ隣の部屋の電気がついていることに気が付いた。
その時は夕方だったけどまだ明るい。
今朝、親父が雨戸を開ける時からつけっぱなしだったんだろうな、消さなきゃと思った。
その瞬間、その部屋の窓から黒い影がスっと入ってきて、電気のスイッチ紐をカチカチっとして同じ窓から出ていった。
俊敏な動きで、電気もちゃんと消えてた。
でも窓は閉まっている。
あまりにもビックリしてしばらく動けなかったけど、恐怖は感じなかった。
喧嘩したこともどうでもよくなって、不思議と気分が清々しかったのを覚えている。
その部屋は祖父の部屋で、その時入院してたけど、数ヶ月後に亡くなった。
祖父の生霊だったんじゃないかと勝手に思っている。
家族もそう言ってる。
今俺は24歳で、それ以来そういうのは見たことないけど、その頃からホラーは好きになったね。
ホラー特番全盛期だったから、全部信じて見てたよ。
あんまり怖くないかもだけど、なんか思い出しちゃったんで・・・すんません。