あのおっさん、俺を連れて行こうとしてたんだ

眠れないので今までにあった怖かったことを書いていく。
もしかしたら洒落怖ってほどでもないかもしれないが許してくれ。

俺が小学校三年生の時の話。
今から14~5年前のことだ。

時期は夏休みに入るちょっと前くらいだったと思う。
ガモウ海岸というところで海水浴をしていたんだ。
これが潮の引きが強い海で遊泳禁止区域だった。

まあでもシーズン的に家族連れも多くて、浅いところもあったからなんだかんだ人はけっこういた。

で、俺はというと少し深いところ(って言っても足は地面についてる)で、身長の高い親父の体につかまりながら貝採りをしていた。

そこで大人のこぶし大の貝がゴロゴロ取れるもんで、小学生の俺は楽しかったんだが、親父はそうでもなかったらしく(まあ、立ってるだけだったしな)、砂浜の方で母親と一緒に休みに行った。

俺はそのころ水泳を習っていたし、運動神経も悪くはなかったので、一人で海に浮かびながら遊んでいたんだ。

すると少し沖の方でおっさんが釣りをしている。
で、なんか釣れるのかなと思いつつ近寄ってみたんだ。

でもまあそこは遊泳禁止区域、おっさんの方に行けば行くほど深くなっていく。
でもまあ、おっさんが立ってるんだしイケるだろって感じで考えてたんだ。

でもちょっと怖いから、おっさんの後ろぐらいで「何か釣れますか」って大きい声で言ったんだよ。
気づいてくれてたらなんかあっても助けてもらえると思ったんだよな。

でもこれがガン無視(聞こえてなかったのかもしれないが)、しかたなくおっさんの横に行ったらそこには足場がなかった。
急に深くなってたんだ。

当然のように沈んで、さらに強い潮の流れに巻き込まれた俺は、なんでって思いつつおっさんに「助けて」と叫んだ、またガン無視だった。

ここからはうろ覚えだが、もっと沖の方で泳いでいる高校生に助けられたらしい。
砂浜で母親に「なんであんな所まで行ったのか」と聞かれたとき、「釣りをしているおっさんがいて」と言ったら、「あんたのいた方に人なんていなかったわよ」と怒られたんだ。

連れて行きたかったのかねえ、不思議とおっさんに関しては怖いとは思わなかった。

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