5歳くらいの頃だったと思うんだが、居間で夕方一人でTVを見ていたんだ。
すると突然サッシが開いて、外から大きな真っ黒い人らしいのが部屋に上がりこんできた。
どんな顔かも全く記憶になく、とにかく全身真っ黒で大きな人、というか人の形をしていたとしか言いようが無いんだが・・・。
俺は余りの恐ろしさに隣の台所に居る筈の母親の所に必死に逃げたんだが、どういう訳か母親が居ない。
しばらくしてどうにもならず、恐る恐る居間を覗いてみると誰も居ないように思えた。
そのまま居間に入ろうとした瞬間、何故か、埴輪(?)と鉢合わせになった。
図鑑か何かで見たあの目と口が穴だけの、あの埴輪みたいな、それがぶつかりそうな位の目の前に。
俺はそこでパニックを起こしたのか、どうしてもそのあとが思い出せない。
もしかしたら夢だったのかも。
ただ、その後しばらく「単純な表現の顔」というのが恐ろしくなってしまい、「へのへのもへじ」を見るのすら怖くなってしまっていた。