知人のV系好きから聞かされた話。
某V系バンド(以下A)はメンバー全員が90年代を代表するミリオンセラーバンドに憧れて入ったのは良いけど、Aがデビューする頃にはV系ブームは去っていてな、なかなか人気が出ずにメンバー全員がジリ貧状態。
それでも応援してくれるファンはチヤホヤいたのよ。
数少ないファンの中に父親が会社経営な分、実家が金持ちのファンがいた。(以下、ギャ子)
しかもギャ子はファンでありながら、Aのマネージャー以上に変なファンからAを守っていたのよ。
客が少なくて距離感が近い分、自然とAのメンバー全員がギャ子を信頼していたのよ。
ギャ子の普段の言動からしてファンからも慕われていた。
で、ある日、PV撮影とファンサも込めてギャ子はAのメンバーにフランス旅行を提案した。
旅行費はギャ子の親が負担。
Aのメンバーもそれを受け入れて、Aとギャ子とファン数人との旅行が決まった。
ギャ子の親は凄い人で、旅行会社にも顔が通じていた。
そんなギャ子の親のコネでツアーにはベテランガイドさんが着く事になった。
でそのベテランガイドさんの気遣いでAのイメージにあった場所を回る事になった。
しかし、決定時にベテランガイドさんはAとギャ子とファンに対して、とある奇っ怪な説明したのよ。
ベテランガイド「××に言った時に男性紳士が現れます。でも無視して下さい。話し掛けられても無視して下さい。どうしても、その男性紳士の話したい時は、××の次に行く△△に行った時に話して下さい」
Aのバンドメンバーもファンも全員頭の上に?浮かべながらも同意した。
で、ツアー当日。
その言われていた××にも行ったらしいのよ。
××はAのバンドイメージにあったような神秘的な場所で大半の人は喜んでいたのよ。
ただ、ボーカルとギャ子だけは明らかに口数が減っていた。
で、△△に着いた時にギャ子は泣き出してな。
元々から侍っぽい性格してるからな、Aの楽器隊と他ファンは驚いたわけよ。
で、Aの楽器隊がギャ子を慰めながらも質問したのよ。
ただギャ子は明らかにパニック起こした状態で「紳士が・・・」と繰り返すばかり
そしたらボーカルが口を開いてな。
ボーカル「××に行った時に例の男性紳士が現れた」
ボーカル「フランス語とカタコトの日本語でフレンドリーに話しかけて来たけど、俺は無視した」
ボーカル「それで△△に向かう事が決まった時に、男性紳士が明らかに流暢な日本語で、俺とギャ子の方を指さしながらこう言った」
ボーカル「『このアジア人2人は見えたり聞こえたり出来そうだから、話しかけたのに・・・』」
ボーカル「『なぁーんだ、見えたり聞こえたりしないのかよ・・・つまんねぇーな』」
ボーカル「『見えた上に聞こえていたら???に連れて行こうと思ったのに』」
ボーカルもギャ子も???の所は聞き取れなかったらしい。
それにしても連れて行くって何処に連れて行く予定だったのか?
そして、その男性紳士は何者なのか?
一番怖いのはベテランガイドさんな気がするわ。