上京してきたバイト先の後輩くんから聞いた実話。
2年程前、当時高校3年生、免許取り立てだった彼は親の車を借りて男友達とドライブをしてたそうで、当てもなく車を走らせ気付けば辺りは真っ暗。(正確な時間はわからないけど多分夜~深夜)
彼の住んでた県には谷にかかった大きな橋があり、家に帰るにはどうしてもその橋を渡らなければいけなかったらしい。(まあ多分他にも迂回路はあったんだろうけど、免許取り立ての彼は道など知らずナビ通りに進んで行ったんだと思う。)
その橋の周りには民家はもちろん街灯みたいなものもほとんどないらしく、辺りはほぼ暗闇状態。
薄気味悪いなと思いつつ橋を渡って行ったんだが、丁度その橋の真ん中あたりで車のライトが消えた。
何度レバーを回しても全く点かない。
このままではまともに走れないので意を決して車の外に出て確認してみるも特に異常は無し。
その時点で超絶ビビリな彼はw気が気じゃなかったと思うがこのままではどうしようもないので車に戻りエンジンをかけ直してみた。
すると案外あっさりとライトはついた。
「なーんだただの故障か。」なんてわざと冗談っぽく呟き、再び車を走らせた直後、隣の友達がいきなりとんでもない悲鳴をあげた。
慌ててブレーキをかけると声を震わせながらミラーを見ろという。
そんなもの見たくもなかったが恐る恐る見てみると後部座席に長い黒髪を垂らした女が座っていた。
もちろん彼ら以外に誰かを乗せたはずもなく、辺りに人など1人もいなかった。
恐怖のあまり声も出ず、とっせにアクセル全開で車を飛ばす。
その間も後部座席にはそれが座ったまま。
気が狂いそうになりながらも橋を渡りきり、とっさに近くのコンビニへと車を止め慌てて外へ飛び出た。
遠くから後部座席を見るとそこにはもう誰もいない。
あれはなんだったんだ?気のせいか?なんて話しながら気を紛らわすためにしばらくコンビニの前で明るくなるまで友達と暇を潰した。
夜が明け、車に戻り後部座席を確認すると、シートがぐっしょりと濡れていた。
後々調べてわかったみたいだが、その橋は飛び降り自殺が絶えない有名な心霊スポットだったらしい。
その後慌ててお祓いに行ったとか、たいしたオチもなくつまらん長文で申し訳ないが、こんなベッタベタな心霊体験をするやつが本当にいるんだと思って投下。