家の造りの関係上、俺の部屋は離れのようになっている。
一度靴を履き完全に外に出てからじゃないと行けない。
そんなわけで部屋には内から鍵が掛けられるようになってた。
外に繋がってるのに鍵無しじゃあまりに物騒だからね。
年頃(高校生)の俺としては「鍵付きの離れの部屋」は親が急に部屋に入ってくる心配が無いし、オナニーもしやすいしでむしろ大歓迎だったんだ。
ある晩、家族が祖母の家に遊びに行った際、勉強するという名目で俺は1人留守番してた。
時間は23時過ぎだったかな。
家族がいない開放感から下半身すっぽんぽんになり派手にオナニーをしてたんだが、唐突に「夜食を持ってきたよ~」と母の声がし、ドアノブをガチャガチャされたので死ぬほどビックリした。
部屋には鍵がかかってたので俺のオナニーを見られる事は無かったが、いつの間に帰ってきてたんだ!?と下半身裸で軽くパニックになった俺は咄嗟に「腹減ってないから大丈夫ッス!今結構集中してるとこだから!」と必死に弁明し、母の申し出も断りつつズボンをはいた。
母はドアの向こう側で「ほんとに勉強してたの?(笑)」って笑いを堪えてる風?で、俺がオナニーしてたことを察してる感じだった。
急な母の訪問にしばらく心臓がバクバクしてたけど、しばらくして落ち着いてみると色々腑に落ちない。
母達は祖母の家に車で行ってたんだけど帰ってきたなら音で分かる。
でもそれが一切無かった。
母が部屋に来た時も「気配」みたいなのが一切無かった。
唐突に俺の部屋の前にいた感じ。
理由は分からないけど、なんかゾワゾワしてきたので母のケータイに電話。
・・・・・・案の定、母達は祖母の家にずっといた。
じゃぁさっきドアの向こうで俺に話しかけてた「母」は誰なんだよ・・・?
そもそも、ほんとに母親の声だったっけ?って考え出したら一気にゾワッと来て、母達が本当に帰ってくるまで部屋の中でブルブル震えてた。
もうオナニーどころじゃなかった。
あれ以来こういう事は無いけど、部屋の鍵はいつも以上に念入りに確認するようになったよ。
声の主が母だろうがそうじゃない「何か」だろうが、俺のオナニーシーンを見られるのはまっぴらだからね。