元都知事の体験

ある日、弟さんとその奥さんが主催のパーティーに招かれた元都知事。

会場が海辺の別荘みたいなところで、その辺を散策していたら急に知らない女性に話しかけられ、「これを弟さんに返してあげてください」と高そうなジッポライターを渡される。

不審がりつつその後のパーティーで弟さんに現物を見せ、事のあらましを話すと、気味悪がって受け取ろうとしない。
なんでもそのジッポというのは奥さんからのプレゼントだったそうだが、仕事仲間とヨットで遊んでいるとき、ふざけて取り扱っていたら手がすべって海のど真ん中に落としてしまったらしい。

ヨットでは他にもその前に床に落としたりしてるんだけど、そのときついた傷が残っていてどうも新品じゃない感じ。
てことはマジで海に落としたやつ?という話になり、奥さんに見せると「確かにデパートで私が買ったもの」と証言。
弟さんもそのことを公的に発表したわけもなく、落とした件は同じ空間にいた仕事仲間しか知らなかった。

よほど気味が悪かったのか、亡くなるまで一度も使わなかったみたい。
今は遺品として元都知事が持っているらしい。

あともうひとつは本人の子供の頃の話。
近所に空き家があり、本人を含めた悪ガキ一同で探索に向かうことに。
心霊的な何かを期待していったものの、家自体の外観はわりと新しく、中もまあ散らかってはいるものの廃墟という感じではない。

テンション下がりつつうろついていると、でっかいタンスを見つけたので、好奇心でそれを開けてみたものの、とくに何もない。

・・・と思ったら、一同のうち誰かが何かに気づいて悲鳴をあげた。

よく見ると、暗闇にふたつの目玉が、なんというかふわふわと浮かんでいたらしい。
目玉はそのままタンスの奥に引っ込んでから、カッと発光した。
一同はパニックになり慌てて逃げたので、それきりそれがなんだったのかはわからずじまいとのこと。

どっちも本人の実体験らしい。

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