パソコンの不思議な話

カテゴリー「不思議体験」

俺が大学生のときの話。
俺は神奈川で独り暮らしをしてた。
夏休みはいつも実家に帰っていたので、戸締まりとかめちゃくちゃ確認してから家を出ていた。

自分のパソコンは神奈川の部屋に置いてあるので、妹のパソコンを借りてその日はチャットやらゲームして遊んでいた。
しばらく遊んでいると、一通のメールが届いた。

妹のパソコンだったから勝手にメールみたら悪いかなと思いながら見てしまった。

本文には、『こんにちは』とだけ書いてあり、よく見ると俺のパソコンからのメールだった。

出掛ける前に絶対にパソコンはOFFにしたはず・・・。

なんで?

何故か落ち着いて考えることができた俺は泥棒か誰かが入り込んだ→色々部屋あさった→主帰ってくる気配なし→調子乗ってパソコン使った?と予想した。
そしてもし本当に泥棒だったら逃がすかよ!と、慌ててメールを送った。

『お兄ちゃんどうしたの?今お家?』

妹のふりをしてメールを送信した。
んですぐ警察に連絡しようと思ったが、俺の友達とか彼女がふざけてやってんのかも・・・?って思って、自宅に電話してみた。

誰も出なかった。

ついでに携帯で彼女や友達にメールして、今どこで何やってんのか聞き出したが、誰も嘘ついている様子もなく、俺は無性に心配になった。

ふとパソコンに目を向けるとメールが届いていた。

本文は、『どこにいるの?なにしているの?』

いや、それは逆に俺が聞きたいんだけど・・・。

俺はもうこれは完璧に知人じゃないだろ!と思い、警察に通報した。
警察はすぐに俺の自宅に行って確認してくれると言ってくれた。

俺はかなり安心しきって、余裕で返信した。

『何いってるの?』

『自分の家でお兄ちゃんとメールしてるに決まってるじゃん!』

すぐに返事がきた。

『うそつき!』

俺は少し怖くなってパソコンを消そうとしたが、警察がもうすぐ捕まえてくれる、犯人をまだ引き止めなくては、と考え返信した。

『お兄ちゃんこそ何してるの?私はホントにパソコン打ってるってば!』

『うそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつき』

この時点でパソコンを思いっきり閉じたがったが、俺は何故か反抗していた。

『嘘じゃないってば!嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない嘘じゃない』
『うそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつきうそつき』

必死になって反抗してキーボードをガチガチ打っているとき、携帯が鳴った。

慌てて出ると警察からだった。
たった今自宅に着いた所だそうだ。
俺は内心バクバクしながらも黙って警官からの報告を待っていた。

まだ指がジンジンしていたが、見知らぬ相手が発狂したっぽいのにも関わらず、反抗した自分強えーと、まだバリバリ残っている恐怖心を紛らわせていると警察官から連絡があった。

●玄関の鍵が閉まっていなかった
●中には誰も居なかった
●何も荒らされている様子はなかった
●部屋の中は真っ暗でパソコンだけがついていて、暗闇の中その明かりだけが浮かんでいる状態だった

・・・以上。

いやいやいやw
固まって聞いていた俺が馬鹿じゃないかw
そんなアホなと思い妹のパソコンをもう一度見たが受信ボックスにはあの不気味なメールはなかった。

家族や友達に話しても誰一人として信じてくれなかった。
むしろ妹には深夜まで人のパソコン使いやがって、しかも勝手にメール見たな、と半殺しされそうになった。
親には妄想で警察を呼ぶな、バカヤロウと言われ。

唯一残されていたのはあの不気味なメールに対抗していた俺の「嘘じゃない」×100のメールだけだった。

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