誰も信じないもどかしさ

高校2年の時、バレー部の男女合同合宿があって、数々の映画で有名な瀬戸内海のある島に行った。

私は男子バレー部に彼氏がいて、夕食のあとふたりで海に出掛け、砂浜に座って色々おしゃべりしていた。

薄暗くなってきて、そろそろ宿にもどろうってことになり海を背に歩き出したところ、誰かに手首をつかまれてグイッと後に引っ張られた。

彼氏は私の前を歩いている。

薄暗いとは言え視界は十分で、私の後には誰もいなかった。
間違いなく。

足首なら何かが引っかかったのかも?と思うが、手首に引っかかるようなものはない。
ていうか、掴まれた指の感触がある。

5本の指の感触。

それにいくら足元の悪い砂浜だって、あんな綺麗に後に飛ぶようにコケるもんか。
彼は驚かそうと思って何かに引っ張られたフリしてるんだろうって笑って信じてくれなかった。

何が楽しくてシャツの中に砂が入って気持ち悪いのに、そんな派手に自分でコケるんだよ。
「違う違う、確かに誰かに手首掴まれた!引っ張られた!」と言っても誰一人信じてくれなかった。

実はバレー部の中にA子って言う自称霊感少女がいた。
なんか色々見えるらしく、誰それさんの肩におばあさんの顔が見えるだの、誰それさんが怪我をしたのは前世の業のせいだの、なんか色々のたまっていた。

みんなそれを聞くたび「きゃー怖いぃ」とか言ってたけど、実は本気で信じてなんかいなかった。
視線で「あー、また始まったよ・・・」って言い合っていた。

そんなことが日常的にあった為か、私の話もその同類だと思われたようだ。

A子から「そうまでして目立ちたいの?w」って言われた時は心の中で「自己紹介乙」的なことを思ったが、A子からもそう言われたことで、もう二度と誰にも話すまいと決めた。

その時の彼氏とも、1㍉も信じて貰えなかったことでなんか冷めてしまって・・・合宿のあと別れた。

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