廃山の跡地での不思議な話

カテゴリー「不思議体験」

今は卒業してサラリーマンなんですが、大学時代は気のあった友達や、社会人の人と心霊スポットにいったり、心霊術で遊んでいました。

夏の日、社会人二人とその女友達とで廃山(の町)に出かけた。
出発は昼前だった。

レンタカー三時間かけて、ようやく廃山の跡地に到着。
車を影になっている所におき、警備員を恐れながらも、保育園や、会社の寮、民家、スーパー?跡などを和やかに見物した。

すると急に雨が振り出してきて、辺りが一気に暗くなり、一通り探索が終わってたんで、帰る事にした。

車に乗り込み、先輩Aがエンジンをかけてゆっくり車を動かした。
すると不意に「あっーー」と大声が聞こえる。

ビックリして振り返ってみると、青いつなぎ?を着た人がこちらに手を振りながら近づいてきた。
「やばい不法侵入見つかったか!?」、と皆でガクブルした。
慌てながらも、風景をとってたという口裏合わせの相談をつけて、先輩Aが応対しにいった。

しばらく話したのち、先輩Aがとぼとぼ戻ってきた。
「どうなったんですか?」と問う俺を無視して先輩はすぐに車を発進させた。

なんとなく沈んだ雰囲気で山道を下っていった。
少しでも話しが始まると、先輩はとにかく「皆注意してて」、と甲高い声で押さえつけようとしてきた。
警備員にどやされたのかなと、色々心配だったが、みんなで空気を読んで静かにしていた。

一時間くらいして、道の駅で車が止まった。

先輩Aが飲み物かってこいと珍しく荒い口調で、頼んできたので自販で飲み物を調達してきた。
一口飲んで、先輩Aは話してくれた。

さっきの人は鉱山の警備員で、巡回中に発進間際の車を見つけたらしい。
「マジですか!?」とビビる先輩Bと女友達。
ただ、不法侵入どうこういうつもりはなかったらしい。

その人が言うには、最初俺たちの車が廃車に見えたそうだ。
錆びだらけで、リアがぼこぼこになってたように見えたらしい。
それが動きだしたから仰天して声をあげたら、急に新しい車になったそうだ。

そこで、嫌な予感がして話をしにきてくれたということだ。
特に、車を発見したらナンバーを真っ先にチェックするそうだが、最初取れていたので廃車確実と思ったらしく、絶対見間違いではなかったと主張していたと。

もしかしたら事故の予知的なものかと思って、道を下る途中、先輩Aは半泣きだったらしい。

帰り道、レンタカーを返すまで、ひたすら安全運転だった。
みな、道路を注視し続けて少しのことでもビクついていた。

しかし、なんとか無事に帰れたのでホッとしてすぐ解散しました。
その後の帰り道もドキドキしていたのを覚えています。

今でも、雨のせいで見間違えたのか?何かが警告してくれたのか?果たして怖がらせようとしたの・・・か解釈になやんでいます。

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