自分からひとつ体験談を・・・。
自分自身には霊媒体質であるとか霊視能力だとかは無いと思っているが、変なものを見たり感じたりすることはあって、たまにお墓の前を通ると不快な気分になったり、お盆にお墓参りに行ったとき、たまたま隣に無縁仏?のような墓石があってそれを見て号泣したりとか何度かおかしなことはあった・・・。
高校一年の夏。
学校の帰りにいつもの通学路を通っていた時。
通学路には建物も古民家風の家が何件か建っているだけのほぼ吹き抜けの平らな田んぼ道で眺めが良くて、晴れていて雲がないと山が見える。
密かにこの通学路からの風景が好きだった。
墓場がなければ。
小さな墓場が途中にあり、田舎道なため暗くなると街灯も家の明かりもなく、たまに通る車のライトだけが明かりだけだった。
なんとなく、気味が悪い、どんよりとした、そんな墓場独特の雰囲気があり、どうしても夕方、ここを通るのが嫌だった。
なぜかそこを通ると息が苦しくなって、喉が渇いたのかとお茶を飲んだりもしたが、どうも違う。
吐き出す息からヒューヒューと音が出るほど苦しかった。
これが何日間か続いた。
ある日の夕方。
その日も補習の帰りで暗くなり始めのころ、例の墓場に差し掛かるとまた息苦しくなった。
いつものより息がしづらい。
苦しい。
ついには乗っていた自転車から転げ落ちて喉を押さえて呻き、まったく息が出来なくなって、それこそ何かに縋る想いで、空を見上げた。
暗い夕焼けの中で真っ白なカラスみたいな鳥が一瞬視界に入った。
その瞬間、息が出来る様になった。
体験したのが心霊現象だったのか、本当に私は白いカラスを見たのか分らない。
しかしそれ以後、墓場の前を通っても何も起きなかった。
中学生の頃、たまたま道路に死んでいたカラスを発見してなぜだか涙が溢れてきて泣きながら新聞でくるんで(書道の授業があったから持っていた)離れた所に置いた。
後日埋めようとしたが、運悪く工事で違う場所に移されて、工事のおっちゃんに埋めてもらったことがある。
このことと何か関係がある・・・と考えるのは出来すぎだろうか。