姉の気配を感じなくなった

昔の事を思い出したのでひとつ。
30年以上前の、俺がまだ保育園に行ってた頃の話。

当時、両親は仕事が忙しくて日曜日も働きに出ていたんだ。
でも保育園は日曜日が休みだったし、家には子供を見てくれるおばあちゃんもいない。
だから俺と2つ下の妹は毎月1回か2回、知り合いのお寺に預かってもらってたんだ。

ある夏の日。
いつものように駄菓子屋で好きなお菓子をかって遠足気分でお寺に行ったんだ。
お寺は田舎の山の中にあって、周りは森だから二人で朝から虫取りをして遊んでいると、そのうちお昼ご飯の時間になったんだ。
お寺に帰って手を洗って、テレビのある和室でゴロゴロしながらご飯が出来るのをまってた。

しばらく俺はテレビを見ていたんだが、急にふっ・・と妹の気配が無くなったというか、部屋に自分一人だけになったような気がして、なんだか少し怖くなった。

焦って回りをキョロキョロ見ると、妹は普通に窓のところに膝立ちして外を見てたんだが、なにかに夢中になっている様子でぶつぶつと独り言を呟いてたんだ。

どうしたの?って聞きながら近づいてみたら、妹は庭を見て、「すごい・・・・」とか「はじめてみた」とか言ってる。

だから俺も庭を見たけどいつもと同じ。
何が凄いか全くわからない・・・。
妹にどこが凄いのか聞いても具体的な事を何も言わない・・・。

で、だんだんイライラ腹がたってきた頃にお寺のおばちゃんが素麺を茹でて持ってきてくれたのよ。

おばちゃんは俺と妹が喧嘩をしてると思って、「どうしたんかね?喧嘩したらいけんよ」と仲裁に入ってきたんだけど、妹の話を聞くと急に「ええっ!?」っとびっくりした声を上げた。

何を話したのかははっきりと聞き取れなかったんだけど、その後の話の流れからしてどうやら妹には庭に何かが見えてるらしいのだ。

もしかしてお化けか!?とまたビビっていたのだが、どうやらそうではなくて、なにやら光る無数の玉が凄いスピードで庭を横切っていくのだとか。(後に新幹線のようだったと
言っていた)
そして、その光は緑や赤やさまざまな色に輝いて、すごく綺麗だったらしい。

そのうち和尚もやってきて、自分も見たこと無いけどナンタラカンタラ言いながら拝んでた。

俺はなんだか妹に負けたような気がして悔しくて、見えないけど見えるふりをして「すげー!」とか「今あそこが!」とか言ってみたけど、和尚もおばちゃんもたいしたリアクションが無く、逆に恥ずかしい気持ちになってしまったのを覚えている。

結局あのときの光がなんだったのか今もわからないんだけど、人生で唯一経験した不思議な話です。

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