小さい頃、よく親に連れられて行った老舗デパート。
弟とよくデパートの最上階にあるレストランの前の広場で待たされてた。(親は買い物に)
金もないので、ゲームなどはできなかったので滑り台とかの遊具に飽きれば、最終的にかくれんぼや鬼ごっこになる。
その時、その階限定でかくれんぼをしていた。
弟が鬼。
たいていかくれる場所は決まっていたので、ちょっとずるいことしようと思って、屋上へ通じる階段の踊り場で隠れようとした。
親には「この階からでちゃダメ」と言われてたので、屋上までには上がらず踊り場でギリギリ見えない程度にかくれる程度。
その日は平日ということもあって、人が少なく階段で屋上へ上がる人もいなかった。
何分かくれていたかわからないが、「そろそろ戻ろうかな」と思った時、屋上から誰か降りてきた。
「おいボーズ。こんなとこで遊んでんなよ」と口の悪いおっさんだった。
ウザいことにならないうちに・・・と階段を降りた。
おっさんに声をかけられた俺は、階段を降りすぐにレストランにあるフロアに戻ろうとした。
ところが、降りた先は全然違う場所。
例えれば、病院とか学校みたいな感じのコンクリートの壁が延々続くようなフロア。
電気はついていて、汚くはないが、部屋には何もプレートもついていない。
ただただ廊下と部屋が無機質にある感じ。
伝わらないかもしれないけど。
そして、下に続く階段はなくなって壁になっていた。
「あれ?」と思い、廊下を歩いて、部屋に入ってみたけど何もない。
バカな俺は「違うところに降りてきちゃったなぁ」と思い、変なおっさんに怒られるかもしれないけど、また元の階段へ戻ろうとした。
屋上へとつづくはずの降りてきた階段に上り、踊り場へいって上を見上げると様子が違う。
屋上へ通ずるドアがあるはずだった・・・。
けど、そこはレストランのあるフロア。
普通に喧噪が復活しており、弟が遊具で遊んでいた。
また「あれ?」と思い、下にくだると普通の階下のフロア。
登ってきたところを弟に見つかり「あ~!この階から出ちゃダメなんだぞ~!」と言われたのを覚えている。
あとで母に告げ口され、母から怒られた。
まぁ実際、屋上の手前まで行ったのは事実だし。
昔は、そんなこともあるんかな~と思っていたが、今考えるとあれは不可解な思い出だ。
あの延々と続く不気味なフロアは今でも忘れない。
あそこはいったいどこに通じていたんだろう?