8年くらい前。
ある公園で友達と野鳥観察を楽しんでいたら、池にアメリカヒドリという珍しいカモがいたので友達に伝えようと横を向いたら、友達がいたところに、さっきはいなかったバカでかいカメラを三脚に構えたオジサンがいました。
友達は別のところにいったのだと思い、オジサンにアメリカヒドリのことを伝えましたが、オジサンは無言でカメラ越しに池を見ています。
非常識な人だなとムッとしましたが、よく考えたらここはわりと人気のある公園で、休日の昼間なのにこの公園に来てから友達以外の人とは会っていません。
アメリカヒドリがいたらもっといっぱいアメリカヒドリ目当ての人がいてもいいはずです。
なのに・・・と考えていると、いきなりオジサンがこっちに顔を向けてカカカカと笑いだしました。
僕はゾッとしてそこから逃げ出しました。
池のデッキから飛び出たときに急に目の前に人が現れてぶつかってしまってぶつかった相手はうわっ!と言って転んでしまいました。
ですが軽いパニック状態で謝りもせずにその場から逃げだしてしまいました。
しばらく走ると誰かが僕の肩をたたきました。
恐る恐る振り返ると息を切らした友達がいました。
周りには人がいっぱいてまさに休日の昼間という感じでした。
僕は状況が飲み込めていませんでしたが、友達がいうにはひとりだけで公園にきて池のデッキから池を見ているとデッキの後ろでうわっ!という声が聞こえたので振り向くと、転んだ人とオドオドした僕がいて、すぐに僕が走りだしたので不審に思い追いかけてきたそうです。
僕はあのオジサンが恐ろしくて池のデッキにオジサンはもういないかと、池のデッキを双眼鏡で見ると子連れの親子しかいません。
池にはあのアメリカヒドリの姿はありませんでした。
友達に状況を説明しても信じてもらえませんでした。
ですが確かに1時間程友達と行動を共にしていましたし、公園に入るまでは普通に人がいました・・・。
今ではもうその友達とは会っていません。