案内された先にトラウマ・・・

カテゴリー「不思議体験」

約30年前の話。

俺が中学一年生の時。
夏服を着ていたかな。

部活が終わり仲良くしていた同じ部活の友人と俺の二人、いつものように馬鹿話しながら帰宅していた。

途中、田舎らしい川があり、傍には小学校、川を渡る前には橋がある。
その橋の手前に、身長から小学低学年らしき男の子が一人立っていた。
汚いシャツでボロボロ。
坊主頭。

近づいて俺と男の子、目が合った瞬間、男の子は「こっち!こっち!」と言って急に右方向へ走り始めた。

川沿いの舗装されていない、草もボウボウ、道とは言えない道。
俺たちは「何かあるんかな!」とか言って、男の子を追いかけた。

話しかけたけど、男の子はただ「こっち!こっち!」としか言わない。
結構な距離を走ったと思う。
しかし小学生にしては走るのが速い。

すると、男の子が立ち止まった。
そして黙って川の方を指さす。

「何かあるの?」と問いかけるも男の子は黙ったまま。
そこは草が高く茂ってる。
草をかけわけて川の方へいってみた。

人が浮かんでいた。
草むらに隠れるように・・・。
お腹は大きく膨らんでいた。
仰向け状態で・・・男性だと思われた。

はしゃいでいた俺たちは「うわ!!!!」って最初驚いたけど、それからは何も言えずにいた。

友人が「誰かに知らせようよ」と言ったので振り向くと男の子の姿はなかった。
「さっきの子どこ行った?」って、友人と「おい!」と叫んだけど姿を見せなかった。

とにかく交番に駆け込んで知らせた。
「そこに連れて行って」と言われたけど、あの場所へ戻るのはすごく恐くて辛かった。

今でも初めて見た死体はトラウマになっている。
あと坊主頭の男の子。
今思えば草むらに隠れていたのかもしれないけど・・・。

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