排水溝が怖くて近づけない理由

カテゴリー「不思議体験」

俺は長崎に住んでるんだが、20年くらい前に長崎大水害ってのがあったんすわ。

人が何人も亡くなって、長崎では原爆以来の災害だったワケで。
で、俺はその頃は中坊で、実家は停電中でロウソク立てて家族でのんびりしてたんですわ。

俺は反抗期で、そんなダラダラな雰囲気が我慢できず、こっそり家から出て、強風を楽しんでいたんです。

山肌や広い通りに面した家は、風でガタガタしてたんで、俺は狭い商店街を歩いてたんです。

したら、道路横のデカイ排水溝から、「ガギャッ!!」ってデカイ音がしたんです。
金属に何かがぶつかったような、金属がズレるような、音。

風音よりデカイその音にビビッった俺は、恐る恐るその排水溝に近寄っていくと、排水溝の穴から、指らしきものが出て、なんかピクピク動いてるし・・・。

商店街に人通りは全く無くて、俺一人、思考停止したまま目だけをこらし見てたんですけど、その指、パッと消えてしまって、あとは水の流れる音のみ・・・。

まさか・・・人・・?

ちなみにそのデカイ排水溝は、中島川っていう、当時は深かった川に通じてるんです。

もうそれ以来、トラウマになったのか、排水溝には近づけません。
あの穴からまた指が出てくるかも、と思うと・・・。

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