俺の田舎に伝わる『からむな』

『からむな』って聞いたことあるか?
俺が幼い頃にお婆ちゃんから聞いた話だ。

この『からむな』っていうのは、蔵とか家に憑く化物だ。
ぬ~べ~を読んだことがある奴は分かると思うが、『しょうけら』ってのと同じ類。
あれは律子先生が妖怪と消火器で触れ合う心温まるストーリーだったな。
まあ知らなければ是非買ってくれ。
巻数は教えん全部買え。

さて、『からむな』っていうのは具体的にどういう奴かっていうとこうだ。
姿形は成人男性のそれ。
ただし全体的に印象が薄くて、「あの・・・男の人だったと思うんすけどねぇ」となる。
ぼんやりとすーっと歩いては消えて、すーっと歩いて消える化物なんだね。

何も怖くないと思うだろうし、『しょうけら』とも似てないだろ?
ちなみにこの話は、俺の悪戯が度を越えた時に聞いた戒めの話だ。

『からむな』っていうのは、言ったように印象が薄い。
だから家の中を勝手に歩き回っても、俺たちは気付かない事が多い。
そして日に日に家の中を闊歩する時間がどんどんどんどん延びていく。
すると気付いたら面白いことが起こってくる。

お婆ちゃん:「悪さばかりしている子は『からむな』さんに取られちゃうからね」

お婆ちゃんは俺の目をじっと見つめてよく言ってたよ。
つまるところ、悪さしてると俺が『からむな』になって、『からむな』が俺になっちゃうよってこと。

そんで『からむな』は、俺の姿をかりて色んな悪行を働くようになる。

俺の実家は田舎の山村なので、あっという間に世間に知られるところになる。
当然俺の実家はそこじゃあ暮らしていけないよな。

だから「悪さはするな。『からむな』さんが取っちゃうぞ」って怒られる。

俺も大きくはなったけど、実家にはまだ『からむな』が居ると思ってるよ。

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