猫の守られている患者

カテゴリー「不思議体験」

では、もったいぶった割にはこ大したことないかもしれませんが、知り合いの歯医者さんの先生から聞いた話です。

ある日馴染みの患者さんが診察を受けに来たんですが、その方は数日前に可愛がっていた飼い猫が亡くなったばかりで、かなり落ち込んでいたらしいです。
先生がその患者さんを診ている時に少し不思議なことがあったとか。

・先生が患者さんを診察台に寝かせて治療を始めようとした時、後ろの方から治療に使う器具を乗せた台(結構重たくて、底にタイヤが付いています)を押して動かすゴロゴロという音が聞こえてきたそうです。

先生はいつものように助手の人が台を持ってきてくれたんだと思って振り返りました。
すると、確かにさっきまで少し離れたところにあった台が先生のすぐ後ろにまで寄せてあったのですが、それを持ってきたと思しき人が誰もいなかったそうです。

助手の人はその時別の部屋にいて、後から先生が訊いたところ台を動かしてはいないと言ったということです。
台が勝手に移動したとしか思えなかったのですが、かなり重いので誰かが動かそうとしなければ動くようなものではなく、また、床が傾いていたとかいうようなこともありません。

患者さんは寝ていたのでやはり何によって動いたのかを見ることは出来なかったのですが、不可解な状況に、冗談交じりにか「うちの猫が動かしたんだ」というようなことを言っていたそうです。

・もうひとつ、治療する時に使う機械が少し前から調子が悪く、電源が付かないことがしばしばあって、業者の人を呼んで修理してもらおうかという話になっていました。
しかしその患者さんを診察する時に試しに電源を入れてみると、ここ最近の不調が嘘のように使えるようになっていたそうです。

猫を亡くした患者さんは帰り際に「猫が治療を手伝ってくれたのかも」ということを言って、少し元気づけられた様子だったといいます。
猫の死後もまだ、首に付けていた鈴の音が耳元で聞こえることがあるとも言っていたとか。

二つ目の機械の件はたまたまかも知れませんが、最初の台の方は説明がつかない現象だったと先生も言っており、「世の中には分からないことの方が多いからなあ、何が起きてもおかしくはない」私に話してくれたとき、こんな風に語っていました。

長文失礼しました。

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