亡くなった友人から聞いた話。
友人はつい最近、癌で闘病も虚しく亡くなってしまった。
亡くなる数年前、その頃は健康でなんともなかったのだけど、急にばたばたと保険に入ったり身の回りを片付けたりしていた。
その一年後何かの検査で癌が見つかって、そのときは早期発見で簡単な手術で済んだし、
友人もすぐに仕事に復帰して元気に過ごしていたのだけど、それから2、3年してまた癌、入院→退院→復帰→転移を発見→入院の繰り返しになって、そのサイクルがどんどん短くなっていった。
会社も辞めざるを得なくなってしまったのだが、生活大丈夫?っと思って聞いたら、上記の身の回りを整理していたときに、病気で働けなくなった場合の給与を保障する保険とかに入っていたので、勤めていたときのほぼ全額を毎月もらえるので大丈夫だと言っていた。
さらに保険も今CMでやっているアヒルとか、数社に入っていたので、闘病資金も余裕だって。
亡くなる1年前まではお見舞いも受けてくれたので(その後症状が重くなってからは家族からお見舞いは控えてほしいと言われた)最後に会ったときに、「保険とかちゃんと入ってて良かったね。安心して闘病できるね」ということを言ったら友人いわく、あのとき(数年前)夢で自分が病気になる夢をみて、それから何か予感のようなものがして
自分がもう長くないというのが見えるような気がした。
明確に未来が見えたということではないのだけど、いつも誰かから、もう時間がない、準備をしろって声を掛けられているようで、気になって身辺整理とかもしたし、家族が困らないように保険とかも入った。
普段は決してオカルト的なことを言わない人が、いきなりそんなことを言ったのには驚いた
そのときはまだ笑いあう余裕がお互いあったから私が「何言っているの、まるで霊感があるみたいじゃない」と言ったら、友人は「いや、霊感じゃない。そういうものは見えないし。でもうまくいえないけど、先が見えるような気がしたしなんとなく感じたことが実際に起こるようになることが40歳を超えたあたりから増えてきてね。多分身の始末をきれいにつけろということなんだと思うけど、その声のようなものに従っていろいろ準備した、見えてくるとしかいい様がないけど、見えちゃうんだよな」と
本当に友人は宗教もオカルト的なことも一切関係ないという人だったので、こんなこと言うのは初めてだった。
そして友人が死期を覚悟していたのでいろんな手続きも生前にほぼ完璧にやっていて、残された家族はあたふたすることはなかったのだけど、友人のあの言葉はなんだったんだろう。
こんなことってあるんだろうか。