まだ俺がガキの頃、小学校の裏に公園があってそこでよく遊んでた。
でっかいタコの遊具がありタコ公園って呼ばれてて小学生には人気の公園。
昼間はゲートボールを楽しむ老人や家族連れで賑わっていたが、夜はそんな雰囲気がガラリと変わる。
なぜならそこはもともとが墓地でそれを壊して建てられた公園だからだ。
それを証明するように公園の入り口近くにはでかでかと慰霊碑が建てられており、公園の敷地の近くにもお墓がズラリと並んでいる。
中学生になった俺は夏休みのある日、友達と肝だめしにこの公園にやって来た。
この公園は一周出るようにウォーキングコースがあり、そのコースを1人で歩くとゆう普通の肝だめしだ。
時間的には一周10分ほど。
ちなみにウォーキングコースなのに街頭などは一つもなく携帯のライトが頼り。
まず1人目がでて5分ほどで帰ってくる。
怖くて走ったそうだ。
バカにされながらも「これはヤバイ」と言う。
何かがついてくると・・・。
最初はみんなも怖がらせるために大袈裟に言ってると思ってた。
そして2人目。
こいつも五分ほどで帰ってきたが明らかに様子がおかしい。
帰ってくるなり、「もうやめよう」と言う。
聞けばこいつも何かに後を追われてる気がして走らずにはいられなかったのだと。
そして俺の番が来た。
最初は歩いていたが徐々に早足になっていた。
確実に誰かが俺の後ろにいる。
それも近すぎず遠すぎず嫌な位置に。
でも走れば引き離せる距離だなーなんて変に冷静になりながらも早足で歩く。
コースの半分を過ぎたあたりで俺は歩くの止めた。
暗くてはっきりとは見えないが、前から人らしきシルエットがこっちに向かってくるのが見える。
携帯のライトの明かりもだ。
俺は友達が心配して来てくれたのだと思い全力で走った。
だが、そこにいたのは俺の親父で俺に会うなりすぐさま家に連れ戻された。
帰りの車中で親父は言った。
親父「友達は帰した。心配するな。だがお前はあのままお父さんに会わなければ帰ってこれてない」
訳がわからなかったが、とりあえずその日はめちゃくちゃ怒られたのですぐにふて寝した。
次の日友達が家に来たので話を聞くと、いかに自分が危険な状況にいたか理解出来た。
あの夜、俺は公園内で行方不明だったそうだ。
出発したきり10分以上待っても戻ってこない俺を友達が一時間探し回ったらしい。
それでも見つからないので俺の親父を呼びに行ったんだと。
そこでおかしい事に気づく。
友達は俺が出発したコースを逆向きに探した。
なぜなら追っかけるよりその方が近いからだ。
なのに俺と友達はすれ違いもしないどころか、その姿さえ見ていない。
同じ公園内にいながらも別の空間にいるようにだ。
不思議な体験をしたものだと思いながらも友達には言えなかった事が二つある。
一つ目は親父はどうやって俺を助けたのか。
これに関してはおそらくたまたまだろう。
見つかって運が良かったのだと思う。
それくらいしか思いつかなかったのであえて言わなかった。
そして二つ目。
友達が俺の家に来た日。
友達の後ろにあの夜の何かがついてきてたことを。
以上で話は終了です。
文才ないので読みづらいとは思いますがありがとうございました。
ちなみに友達は2人とも今も元気です。
たまに会いますがなんともないようなので大丈夫だと思います。