私の母が掃除婦をしていた頃。
朝、マンションのごみ捨て場で、清掃車に大量の燃えるゴミの袋を渡していた時、ど~~~しても『出してはイケナイ』と感じるゴミ袋が一つだけあったそうだ。
でも一見普通のスーパーのゴミ袋で、何故そんな気になるか判らない。
清掃車に渡さないと、、、でも、、、何か気になる。
で、結局それ一つだけ、清掃車に渡さずごみ置き場に戻したそうな。
すると、昼ごろに蒼白な顔でマンションの住民の若い奥さんが、ごみ置き場にやってきた。
ひどく慌てていて「新婚の時旦那に買ってもらった大事な指輪を無くした、朝から家中探したが見つからない。間違ってゴミに出してしまったかも」と。
奥さんは、既に清掃車が行った後と知って泣き出したらしいが、母はまさか、、と思い、一つだけ気になって残したゴミ袋を二人で開けてみた。
そしたら、その中に指輪が入っていたそうです。
奥さんがあんまり喜んで泣くもので、母も一緒になってごみ捨て場で泣いたそうな。
この話を聞いた時、かあちゃんは「ホントに偶然だったけど。いや~、よかったよ。」と、さりげなく言ったけど、私はかあちゃんには何か特別な力だあると実感した。