小学生の頃、田舎の祖父ちゃんの家に遊びに行ってた時に現地の小学校に通ってるA君って子が居た。
祖父ちゃんの家の向かいに住んでて、A君のかーちゃんや婆ちゃんにも親戚の子みたいに可愛がられた。
夏休みとか長期の休みとかはA君と祖父ちゃんの家の裏にある川でキャンプとかしてたんだが。
それから俺も成長して祖父ちゃんの家にあまり行かなくなり、高校2年の時に、久々に祖父ちゃんの家に行ってA君に会いに行ったら、A君が丸ごと消えてた。
向かいにあったはずのA君の家は消え、祖父ちゃんや祖母ちゃんもA君を知らないしA君の親も知らない。
そもそも向かいには家はなかったんだそうな。
向かいの空き地に行ってみると、何か建ってた跡はまったくない。
俺の記憶違いか何か知らんが、A君の婆ちゃんに作ってもらったドーナツモドキの味とかハッキリ覚えてるし。
未だにモヤモヤする。