あの緊張感は虫の報せ

カテゴリー「不思議体験」

怖くはないんだけど、虫の報せってあるのか?という話。

一度目は、社畜3年目の時。
その日は久しぶりの休みで、でも疲れすぎて掃除も洗濯も食事もできなくて、日中にもかかわらずベッドでダウンしていた。
うとうとしたり、意識がはっきりしても体がだるすぎて動く気力がなく、また眠気が・・・の繰り返し。
そんな時、なんか焦げ臭いかおりを感じた。

やばい、火事か?!

前にも実家からの救援物資(芋)を茹でてる最中に寝落ち、炭化させた前科があったので、飛び起きた。

ここ賃貸!敷金!とか考えたら一気に覚醒した。

煙は見えない。
キッチンもリビングも浴室もトイレもベランダもクリア。
でもなんか煙のにおいがする。
ついでになんか変な感じがする。

なんか妙に周囲が静かというか、妙な緊張感があるというか。
演奏前のオーケストラが拍手のあと、じっと指揮者の動きを待ってる瞬間がずっと続く感じ。

何だ?何だ?

妙に落ち着かなくなって、携帯(ガラケー)を手に取った。
電話帳を開いて、あ行からずっと並んでる人名をぽちぽちスクロールした。
なんでそうしたのかはよくわからない。

スクロールする手を止めた。
表示されてたのは、高校時代の担任。
明るく楽しく、悪いことはちゃんと指導して、良い所は褒めてくれた恩師。
机に入れておいた購買のあんぱんが部活後に何者かによって盗み食いされた時も、進路選択の時も、真面目に向き合ってくれた。

母校に教育実習が決まった時は、他校に異動していたのに、母校の教員に宜しくお願いしますと話を通してくれていた。

就職してからも、顔を合わせた自分の両親に「元気にしていますか?」と気にかけてくれていたと聞いた。
そんな思い出が一気に思い起こされた。
でもなんでこの状況で先生?

わからないが、何だかすごく先生に電話したくなってたまらなくなった。

いやいや突然電話したくなるってなんだよ女子か!
(女だけど)と自分で自分に突っ込んで、家事を始めた。
寝る気にはならなかった。

しばらくして、メールが来た。
高校の同級生から、先生が亡くなったとの報せだった。
まだ40代、病死だった。

二度目は、その数年後、妹と旅行に行った夜。
さー寝るべ、と支度をしている時、例のあの感覚がした。

ただ、この時は場所と日時がまずいのかと(その土地の大規模災害とか大空襲とかの日だった)思っていたんだが、旅行から帰って来たら、その時に親戚が亡くなっていた。

会う機会は少なかったが、小さいころは大変かわいがってもらった人だった。

亡くなる時に、生前縁があった人の所に会いにいくって話を聞いたことがあるけど、そういうことなのかな?という話。
ちなみに二度目の時、一緒にいた妹(自称霊感持ち)は何も感じず爆睡していた。

一緒にいても波長が合わないと感じないのか?

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