ジャンルがわからないのでここで。
カーテンてひだひだになってて、山あり谷ありみたいな形状してるじゃないですか。
子供の時、寝る前に何気なくカーテン見たらそこに変な奴がいたんです。
大きさ20センチくらいで蛍光オレンジ色の小人みたいな奴。
そいつがカーテンの中程で山部分二本に両手両足を引っ掛けて、ゆっくりと上に登ってました。
まるでロッククライミングしてる感じ。
最初は「変な奴見てしまった!」って怖かったんだけど、そいつは俺に気づかないのか、ひたすらゆっくり上を目指してました。
害がなさそうなのでそのまま見てたんです。
でも、遅すぎるんです。
なかなか進まない。
じれったいなあとか思い始めたとき、すごい生ぬるい風が部屋に吹き込んだんです。
風が吹くと、カーテンてふわっと広がるじゃないですか。
山あり谷ありがなくなって丸みのある感じに。
そのとき、そのオレンジ小人の右腕がにゅーって伸びたんです。
ゴムゴムの実の効果みたいに。
で、カーテンの一番上のレールをガシッとつかんで、そのまま腕が縮まるのに合わせてしゅるしゅると登頂し、てっぺんで俺に見せつけるようにガッツポーズして消えたんです。
呆気にとられてしばらくポカンとしてたのを覚えています。
後で怖かったのは、カーテンの向こうの窓は開いてなんかいなかったことを確認したとき。
確かに風が吹き込んだんですけどね。
その後、友達とかに話しても、誰も信じてもらえません。
そりゃそうか。
蛍光オレンジ色した鉄腕ダッシュのロゴに描かれてるようなやつがカーテン登ってたとか説明のしようがないですしね。
妖怪かなとも思うのですが、そんな話はどこにも類例がないのでわからないままです。