小さい頃の話だから話し半分に聞いていただければと思います。
私の住んでいた島だけかもしれないけれど、新婚夫婦が親に家を買ってもらうと必ずと言っていいほどお祓いをしていた。
何が面白いわけでもなくお祓いの様子を親や親戚達と見てきた。
私には年の離れた姉が居て、姉夫婦が結婚して親から家を買ってもらった。
やっぱりお祓いをした。
お祓いが始まる前はなんてことは無かった家だったけど、お坊さんがお経を詠み始めると家から半透明の黒いスライム?のような物体が出てきて家を包んだ。
そのスライムが何をしたわけでもないんだけれど、お坊さんがお経を詠むのをやめてしまった。
というかそのまま拝みっぱなしで硬直。
すぐにギャラリーがざわつきはじめてお坊さんが片手を拝んだまま動かなくなってから1時間くらいして別のお坊さんが来た。
別のお坊さんがお経を唱えるとスライムのようなものは縁の下に入り込んだように見えた。
それから特に今まで不幸があったり、悪いことがあったりなんてのは無いんだけれど、私が姉の家に宿泊すると3回に1回くらいは金縛りに遭う。
金縛り中に人の気配がするとか、恐怖するとか、そういうものも無いんだけれど、金縛りに遭うとあのスライムの事を思い出す。
ただそれだけの話しです。