小さい頃、変なものがよく見えていた

カテゴリー「不思議体験」

あまり怖くは無いでしょうが、1つだけ。

昔から両親が共働きで、私は父の職場の近くにある祖母の家に良く預けられていました。

祖父を早くに亡くした事もあって寂しかったのでしょうか、祖母は幼い私をとても可愛がってくれましたし、私も祖母の家へ遊びに行くのを楽しみにしていました。

私が小学校高学年になり1人で留守番出来るようになってからは祖母の家を訪れる機会も減ったのですが、それでも年末年始は両親と私が祖母の家に泊まって4人で過ごすのが習慣になっていました。

そうやって集まった時はいつも皆で昔の話に花を咲かせるのですが、私は(自分の孫は皆そう見えるのでしょうが)変わった子供だったようで、ゲームもせず図鑑を眺めたり、幼児に似つかわしくない難しい言葉を話して周囲を沸かせたり、と言った祖母バカエピソードの中に1つ、「◯◯は良く変な人を見えていた」というものがありました。

私にはそんな記憶はないのですが、祖母が言うには幼い頃の私は時々ふっと遠くを見る仕草をする事があり、祖母と楽しそうに遊んでいる最中にもそれをする事が良くあった、と言うのです。

祖母が「何を見ていたの?」と尋ねると、私は「白い人が通った」と答えたそうです。

ただし、この人の色には種類があって、赤、青、黄色、緑などかなりカラフルな人がいたようですが、祖母はいつも最後に「ただね、あんたは黒い人が通りそうになると泣きながら隠れてたよ」と言ってこの話を締めていました。

それから時は経ち、私は社会人として後輩も迎え、祖母は6年前から認知症が始まって施設に入りました。

まだ両親の事は覚えているようですが、時々私が顔を出しても殆どの場合は思い出してくれません。

仕方がないのでその時は友達のような感覚で簡単な質問をしながら会話をするのですが、最近祖母がこう言うのです。

「今日はまた黒い方が大勢来てるんですね」と。

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