すべての始まりは一人の女の子との出会いでした。
俺の仕事は女性のお客様が多いサービス業、なので楽しい話から怖い系の話も結構聞くほうでした。
その女の子は彼氏の紹介で来店してくれて、俺と彼氏の方とはだいぶ付き合いも長い方なので俺が怖い話などが好きなのも知ってました。
で、その彼女さんの話では彼氏がどうやら幽霊などが見えるらしい。
しかもかなりはっきりと・・・。
以前、彼氏さんからは身内に起こった心霊現象のトラブルの話は聞いていて、それを解決したのが彼女だとも聞いてたので、俺は内心どんな話聞けるかワクワクしてた。
その時は初対面だったので初めはキチンと仕事の話をしながら、作業をしてて途中、何気ない会話から「彼氏さんから聞いたんですが、そう言うの見えるんですか?」みたいな会話をふったら、少し間を置いて「そ~なんですよ~あまり見たくないのに(笑)」と、笑いながら返されてしまった。
この時に俺は、彼女と他の自称見える人との違和感をすごく感じた。
俺の今まで知ってた、自称見える人は話す時に、眉間にしわ寄せながら神経質そうに重く話す人が多かったのに、彼女は逆で全然そんな重い空気がなくて、むしろ明るいイメージがあった。
俺はその違いが気になっていろいろ質問をしてみた。
「俺はそういうの見えないんだけど、すごい見てみたいからどしたら見えるようになるの?」と
聞いたら、彼女「多分、アナタは一生見えないかな」っと即答で返ってきた。
即答だったんですごく気になって食い下がって聞いたら、彼女曰く「アナタは、逆にそういうの弾くのがすごい強いから無理かな」と言われてしまった。
「弾くってどういうこと?」って聞いたら、彼女曰く例えると、魂の波長と言うか魂の色みたいな物があると・・・。
大きく分けると2種類、「魂的に赤系の色」と「魂的に青系の色」とがあるらしい。
でこの色が問題で、赤系の人は「見えない人」が多くかなり赤に近いほど弾く力が強い。
逆に青系の人たち特に白に近い青の人が俗に言う憑依体質とか見える人が多いと・・・。
憑依されやすい人は例えると「暗闇の中にある青白い蝋燭の光」のような状態で、霊などがその光に寄ってきやすいって話でした。
それを聞いて、俺は内心残念って思ってたら、そこで彼女がいきなり話し始めたことが怖かった・・・
「でもアナタは丁度いいですよね、彼女さんの職場もそういうの多いし、持ってきやすい体質だし一緒にいれば弾いてあげるから、安心だしね(笑)」と、ここでしばし、俺の時間が止まった。
俺自身彼女いるなんて今日話してないよな?
初対面なのに、しかもその職種まで話してないよな?・・・。
ここで俺、焦ってないふりをしながら「俺、彼女いてその職種だって話したっけ?」と言ったら
鏡越しに「あ!ヤバイ言っちゃった」みたいな顔されて、にこやかにスルーされました。
そこで感じたのが、彼女さん一体どこまで人の中見えてんだ・・・と怖くなった話でした。