実家の庭にある不思議な石

AV仕様の最強媚薬・エロティカセブン

媚薬・エロティカセブン

※長文

去年の8月、お盆で実家に帰省したときのこと。
実家の庭には大きな石がいくつもある。
どれも、置いてあるっていう感じで、動かせるんだけど、そのうち一つは下の方ががっちり地面に入り込んでいて、実際地中に埋まっているの大きさも、全体の大きさも分からない。

ある晩、縁側で一人でビールを飲んでいた。
みんな寝静まり、田舎なもんだから周りは田んぼで蛙の大合唱。
星はすごくきれいで、その頃仕事が忙しかったせいか、「田舎もいいよな・・・」なんてことを考えていた。

そのとき庭の暗がりの中に緑色の小さな光が見えた気がした。
この辺じゃ、蛍の季節は大体終わってたし、はぐれの蛍かと思い、腰を上げた。

サンダル履きのまま、庭の中に足を踏み入れると、緑色の光は一つではないことに気付いた。
光は小さいが、点滅しておらず、蛍とは違うことは明らかだった。
色も蛍のように薄い緑ではなく、もっと濃い緑色だった。
それが、5つ6つもある。

慣れた庭とはいえ、見たこともない光にちょっと腰が引けたので、懐中電灯を取りに家に戻った。
再び庭に向かうと、もう光は点ではなく、一つの大きな塊のようだった。

恐ろしさを感じた俺は、すぐさま、そこに電灯の明かりを当てた。
すると、光は庭の石(例の地中に埋まっているやつ)から出ていることが分かった。
生き物じゃないことが分かった俺はなんだかほっとし、近くに寄ってみた。
石の上部が緑色の光を発し、周囲は普通の岩肌で、その境目には光の斑点みたいなものが散らばっている。
恐らく俺が最初に見た光の点がどんどん広がり、互いに繋がったのだろう。
不思議と光に対する恐怖感はなく、数分間その場で光を見つめていた。

突然、プラスチックなどが燃えるときのような嫌な臭いがしたと思ったら、煙のようなものが俺の視界をふさいだ。
緑の光も懐中電灯の光もなくなったように真っ暗になった。
臭いは一瞬でなくなったようだが、視界に何も入ってこない。
星も、家の中のわずかな明かりも、田舎とはいえ近所に点在する民家の明かり、遠くに見える山のアンテナ塔もなにもない真っ暗やみだ。
何が起こったのか分からずたたずむ俺。

手に持った電灯の感覚はあるが、カチカチやっても明かりは見えない。
サンダル履きの足元も、草の生えた地面に立っている感じは変わらない。
とりあえず、家に向かおうと考えた俺は足で周りを探りながら、そろそろと移動を開始した。

石や植えてある低木や草に気をつければ、真っ直ぐ進むと縁側にたどり着くはず。
視界が全くのゼロだから、意外と進むのに時間がかかるのか、なかなか縁側の前に出ない。
その内、「こんなに歩いたのに着いていないのは変だぞ」という気持ちが強くなった。

それでも、自分の知っているどこかにたどり着かなくてはと思い、もう、闇雲に進む俺。
こんなに庭が広いはずもないのだが・・・。

その時、足に温かいものが触る。
猫のようなもの?
反射的に立ち止まると、それは、やはり猫の様で、俺の両足の間をぐるぐる回って体をこすり付けているようだ。
ときどき可愛がっていた、となりの猫かなと思う。
その時、視界がないだけでなく、さっきから音というものが全く消えていることに気付く。
猫が鳴かないかと思ってチチチと舌打ちをしたが聞こえない。
思い切って、声を出してみるが聞こえない・・・。
いよいよパニックになった俺は、猫を抱き上げた。
今思えば、知っている猫らしいということで、心のよりどころだったのかも知れない。

猫の体温に勇気付けられ歩き回る俺。
猫は俺の腕の中を心地よいと思ったのか、身を任せているようだった。
緊張と興奮で頭の中もぐるぐるして、どれほどの時間が経ったのかまるで分からない。
腕の中の猫が暴れだしたと思ったら、飛び出していなくなってしまった。

あとを追うことも出来ない俺を、急に嫌な気分が襲う。
何故か自分でもわからないが、体をぐるっとひねって後ろを振り向いた。
すると目の前に真っ赤な光を放つ、球体が浮かんでいた。
大きさは、ハンドボールより小さいくらい?
俺は、よくない物に出会ったような感覚がして体もすくんで動けないでいる。

すると、赤い光球は俺の頭の周りを回旋し始めた。
光に温度は感じなかったが、顔の前を通り過ぎるたび、光球の中に動く影のようなものが見えた気がした。

動いたら攻撃される?とか、いろんなことが思い浮かび長く感じた。
数回俺の頭の周りを飛んだそいつは、すごい速さで向こう側に飛び去った。
何事もなかった安堵と疲労から、俺はその場にへたり込んだ。
そして眠ってしまったらしい・・・。

目を開けると、状況は何も変わっていないようだった。
もしかして、戻れない世界みたいなところに来てしまったのか?など、普段ありえない考えをめぐらしていると、何か聞こえてくるではないか。
久しぶりに聞いた音は、『キュイーン』という、何かが回転するような音だ。
機会音のように思えた。

どこから聞こえてくるのかと見渡すと、真っ暗な中に光が見える。
緑の光だ。
あの石に違いない。

「くそ、そもそもの始まりは、あの石のせいじゃねーか」、と考えた俺はなんだか頭にきて、どうなろうといいような気がしてそっちに向かって行った。

光に近づくと、音はいよいよはっきりして来た。
音の発生源もあの石に違いない。
それから、今思えば、このとき足元には障害となるものが一切なかったと思う。
スムーズに移動していた。

石のところにたどり着いた。
間違いなくあの石だ。

不思議なことに、この石から出ている光は結構強いのに周りは以前真っ暗で、石の光に照らされて近くの物が見えるということは全くなかった。
俺は、もう気がふれかけていたのか、いろいろ喚きながら石を蹴飛ばし始めた。

声は聞こえていたか覚えていない。
だが、思いつく限りの罵詈雑言を並べ、自分が置かれている状況への腹立たしさをぶつけた。

石は相変わらず『キューン、キュイーン』という感じの音を断続的に出している。

俺が蹴っ飛ばしたところで、何も起こらないようだ。
ますます理性を失った俺は、正体を暴いてやると考え、素手で石の周りの地面を掘り始めた。
といっても、そのスピードはたかが知れているし、すぐに疲れてしまった。

石のそばにしばらく座り込んでいると、音が『キュンキュウンキュン』と、早まったようだ。
どうしたのかと見ていると、なんと、石の上部の緑の光の中から、さっき俺が見た赤い球体が出てきた。
球体はすぐにどこかへ飛び去ったが、石からは続けざまに球体が飛び出してくる。
10近くも出たように思う。

その後音はまた、キューンと、ゆっくりに変わり、それ以上赤い球も出ないようだから、俺は恐る恐る石の上部に手をやった。

石は硬く、とても他の物が出入りできるようではない。
あの赤い球が特別なのか、それとも、出るときだけ石が柔らかくなんのか?
その時の俺は、帰りたいという気持ちより、その不思議さに引き込まれて考えていた。

そのうち音がまた早くなってきた。
『キュンキュン』鳴ってるのを聞き、俺は赤い球に便乗して石に触ってみようと思いついた。
そのうちさっきと同様に次々に球が出てきた。

球は俺のことを気にする様子もない。
俺は思い切って石の上部に手をやった。
すると、なんと手を石の中に突っ込めた!

抵抗はなく、何の感触もない。
石の中は、真っ直ぐ下に向かう広い穴が開いているようだった。
俺は、肩までずっぽりと腕を差し込んで中を探った。
回りの石?以外触るものはなく、地中深くに穴はまだまだ続いているらしかった。
そのとき、音が再びゆっくりになったかと思うと、俺は身動き取れなくなった。

しまった・・・。

石が塞がれたに違いない。
でも、また石に通り道が出来るんじゃないかなんて考えながら、俺は絶望感と疲労感からまた眠りに落ちた。
肩まで石に入った状態で。

俺がつぎに起きたのは、あの嫌な臭いがしたからだと思う。
この臭いは、最初石のところで嗅いだやつだよなと思いながら薄目を開けると、視界をさえぎるものはなく、周りは明るくなっていた。
ただ、そこは家の庭なんかじゃなく、ただっぴろい荒野で、ところどころ地面から石が突き出ている。
石は緑に光っているものもあれば、そうでないものもある。
大きさは様々で、向うには岩山のように思えるものさえある。
くさい臭いはずっとしており、頭が痛くなるようだった。

俺の腕はいつの間にか石から外れており、けが等もなかった。
空は薄い黄色のような色をしており、太陽は見えないが全体的に薄明るい。
風もなく穏やかな場所だ。
聞こえる音は例の『キュイーン』という音だけ。
たくさんの石から聞こえている。
そろっているわけではなく、それぞれ勝手に鳴っているようだ。

記憶をたどって思い返しているうちに、足元の石だけが俺の家に帰ることの出来るつてなんじゃないかと思えてきた。

そこで、とりあえずあちこち移動したりせずに、その場で過ごすことに決めた。
この石を見失ったら帰れないような気がしたからだ・・・。

急に激しい空腹感を覚えた。
何時間たったんだろう。

便意は催さない。
赤い球もそれきり見かけない。
猫のやつどうしているだろうか・・・。

そんなことを考えて朦朧としていると、いきなり部屋の蛍光灯がピカピカっとなったときのような感じがした。
空全体がピカピカと明るくなったり暗くなったりを繰り返している。

すると今度は、そこらに見える石という石の光が強くなり、『キュイー』という音がそろっている。
そのせいか、すごい大音量に聞こえる。

何か起こるのかとぼんやり思っていると、空にぶつぶつ見え始めた。
と思ったら、それは例の赤い球。
なぜか光は発していないが、もともと赤みを帯びているようでそれと分かる。
それらは、もう空にどんどん増え、わずかな時間の間に空一面にうじゃうじゃ浮かんでいた。

赤い球は意思を持っているに違いないから、何をやらかす気なんだと思っていると、空一面の赤球が、一斉に、地面の石に吸い込まれていく。
例えるなら、たくさんの竜巻が地面と天を繋いでいるようなそんな光景だった。

すごい勢いなのにも関わらず、あまりに球が多いため、その光景はしばらく続いた。
そして、読んでいる人にはつまらなくて申し訳ないが、俺の記憶はその途中で途切れている。
俺が次に目覚めたのは、庭の石のそばで、カレンダーで言えば、縁側で星を見てた次の日の朝だったし懐中電灯がそばにあった。

何も変わった所はなかった。

だから、家族にも変な夢を見たとお茶を濁してある。
ただ、あの石のことが気になって、じいちゃんに由来をそれとなく聞こうとした。

じいちゃんが言うには、じいちゃんが子どもの頃にはもうあったし、それよりずっと昔からこの場所にあったんだろうということだった。

ただ、じいちゃんは「この石は記憶を持っている」と言った。
「その記憶を伝えることもあるんだろう」とも言っていた。
俺はじいちゃんに体験したことを話してはいないのに、じいちゃんが訳知り顔で言うもんだから、じいちゃんも何か体験したことがあるんだと思った。

その後、俺の家族は去年の暮れにに実家を引き払うことになったのだが、そのときに実家の庭を更地にするため、庭の石もすべて撤去した。
例の石はそのままでは大きすぎて運べないので、割って撤去することになった。

作業の日、業者が杭打ち機?のようなものでガンガンと岩を砕いているのを見ていると、岩はそのうちにぱかっと2つに割れた。
不思議なことに、割れた岩の間に、赤い丸い石が挟まっていた。
あの夜に見た赤球よりはずいぶん小さく、ゴルフボールくらいの大きさだった。

石は、まだ俺の手元にある。

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