親父に聞いたリアル寄りに怖い話。
うちの地元はかなり落雷がやばい。
登山で縦走中がトップクラスでやばいけど釣りなんかもかなり危ないんで、普通はゴロゴロ聞こえた時点で釣り人は車の中なんかに避難する。
親父が仲間と山のほうに釣りに行った時のこと。
例によってゴロゴロきたんで親父含めた数人は道具片付けて退避したんだが、ヤンチャ仲間だった数人は遠いから大丈夫大丈夫と釣り続行。
そのうちゴロゴロは遠ざかったんだが雲行きは怪しいままだし引き上げようと、退避組のひとりがヤンチャ組を呼びにいこうと念のため時計とか金属類を外して河原に出た。
遠ざかっていたはずの雷はいきなりその人に落ちた。
原因は被っていた野球帽の頭頂部についてた小さな金具だった。
誰のせいだとか葬式の席でも相当もめて仲間は崩壊したようだ。
雷が鳴ったらなによりまず帽子を脱げと親父は子供の頃から俺に言ってたが、こういう理由だったんだなと何十年ぶりかに分かった。
帽子の金具とか確かに普段は存在すら忘れてるよな。