今にも手首を切りそう・・・

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

学校帰りの駅。
スカーフを頭から首に変にかぶった女の人が電車を待つ人の列から少し離れた所にいた。
いかにも借金取りに追われてそうな、やつれた感じで、不気味な雰囲気を醸し出してた。

電車が来てホームの人が、乗客が全員降りてから順序良く電車に乗ろうとした瞬間、そのブキミ女は列を無視して当たり前のように電車に乗った。

俺は、「こいつちょっと頭おかしいんか?」と思って唖然。
ほかの人も唖然。

しばらくして途中、人がほとんど降りる駅があって、いくつか席が空いたからその女は座った。
俺も何も考えずにその隣に座った。

どんな奴よ?と気になってふと横を見ると、その女の首筋に青黒い痣がある。
俺は「この女、夫に暴力でも振るわれてるな?だからこんなにやつれて・・・かわいそうに・・・」と勝手に解釈。

ちらちら見てるうちに、その痣が首から耳にかけて細い線でなってることに気づいた。

『これどう見ても首吊りの跡やん!!!』

その女が今にも手首を切りそうなどす黒いオーラを出していたからなおさら怖い。
いかにも自殺未遂とかしそうなニオイがぷんぷん。
あの妙な被り方のスカーフも首の痣を隠すためと考えれば説明がいく。

頼むからスカーフは頭じゃなく首に巻いてくれと思った。

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