葬式での不審者

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

先日母方の祖母が亡くなり、その葬儀に参列していたのですが、不思議な体験しました。

話は昔俺が大学生の時の頃から始まっています。

当時、父方の祖母が亡くなり実家で葬儀をあげました。
祖母の葬儀も無事終わり、火葬も終わりった夜、親戚の血の濃い面々で飯を食っていました。

食事をしていた場所が葬儀をあげた座敷ですが、私の座った位置から居間をとおして裏の台所が見えていたんです。

みんなと談笑しながら飯を食っていると、お勝手口から年の頃40代の男性が家の中に入って台所を横切ったように見えました。

父母に「あれ?いま台所を誰か横切ったんじゃない?」とそのときみた男性の特徴を伝えました。

ちょうど横に座っていた弟も「誰か通ったね」とのこと。

父は「そりゃ爺ちゃんだわ。爺ちゃんが婆ちゃんを迎えに来たんだろ」と全く相手にしません。

確かに祖父は40代で亡くなっていますが、そもそも当時霊を信じてない俺。

俺:「絶対誰か家に入ってきた!」と弟をつれ、台所のある側の部屋を虱潰しに探しました。

弟が自分の部屋と裏のトイレを見るとのことで、父母の寝室と父の書斎を見に行った私。

寝室・・・問題なし。

で、書斎に入った瞬間、人影を見つけました。

一瞬「じーちゃん!?」と頭によぎって男を見つめたのですが男は恐ろしい形相でこっちに来ます。

男が私に重なった瞬間、「ドスっ」という音と、痛みが全身に駆け抜けました。

「なんやねんっっ!」と思って一番痛いお腹を見るとなんか生えてる。

その男、香典泥棒だったんですね・・・。
お腹をナイフで刺されて、そのまま私は入院。

さいごっぺで男の顔にヒジを入れて男失神。
声で駆けつけて来た弟と父に取り押さえられて警察へ。

父ちゃん・・・いらんこと言うから反応おくれたやんけ・・

それで、ついこの間母方の祖母の葬儀。

母方の祖母にめっさ可愛がられていた私はばーちゃんが亡くなったと聞いて、朝一の新幹線で実家に帰省。

母の実家に母が喪服を持ってきて現地で着替えるという慌ただしさ。

葬儀も終わり父方の祖母の時と同じように飯を食いながら、「昔ばーちゃんの葬儀のとき大変だったんだよね~○○(私の名)刺されて、葬式2回もあげるところだったわ~」と私の母。

酒も入っているので談笑していたところ、裏のお勝手口へ向かうガラスに人影が映る。
気になった私はお勝手の方に歩いていく。
従兄弟の部屋に向かう階段を上る不振な男性を発見。

従兄弟:「おまん!なにやっとんじゃ~!」

従兄弟が叫ぶと男が振り返る。

男の手にはナイフが見えた!
しかも前回俺を刺した男と同じ奴!

でてきたんかよっっ!

男が俺の顔を見て一瞬慌てた顔をしたが、俺の方に突進してくる。

・・・あれ?

男が泡吹いて苦しんでる。

白目をむいて足下にばったり倒れ込んだ。

救急車を呼んで、男はそのまま搬送。

危うく同じ人間に全く別の葬儀で刺されるところでした・・・。
洒落にならんつーねん!

あとで聞くと男はその瞬間、心筋梗塞を起こしたそうです。

・・・ばーちゃんかな・・。

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