先に言っとくけど、この時の俺は最低なカスでした。
2年くらい同棲した彼女がいたんだ。
温厚でおもしろくて気取らない、スマートだけど出るトコでてて、お洒落な可愛い子だった。
2年経っても結構のほほんと上手くいってた。
別れる原因は俺の方にあった。
かなり仕事やいろいろな事が上手くいってなくてイヤミばっか彼女に言うようになってたんだ。
あんまり喧嘩はしなかったけど、ある日かなり大きな喧嘩をした。
プレステしてたら彼女が仕事から帰ってきて、俺が散らかした缶とかゴミ袋にポイポイしてた。
その時期は俺はなんかすごいやなヤツになってて、缶の捨てる音が気に障って、彼女にムカつく台詞いいまくったんだ。
「お前は俺を見下してる」とか「世話してやっていい気分か?あ?」とか。
彼女は気にしない感じで(きっと無理してたんだが)、ご飯つくってた。
TV見ながらご飯食べてる彼女見てたら急に又なんかムカついてきて、「バクバク食いやがって!自分の稼いだ金で食うんだからそりゃうまいわな。」とか、「もーいいわお前。俺もうお前と居たくないから出てけ!」とか、そりゃあ理不尽極まりないこと言いまくった。
しまった言い過ぎたかも・・・って一瞬思ったけど、そのまんま飯食ってた。
彼女は、うつむいて涙ぐんでた。
でもそれさえもわずらわしかった。
彼女:「・・わかった。」
彼女は周りのバッグとかコートとか、出る用意し始めたみたいだった。
彼女:「違う日に荷物取りにくるね。あと・・・」
言いかけて彼女は出てった。
あと何なんだよ・・って一人でボーっとしてたら彼女からメールが来た。
彼女:「あんたに出してたご飯、リサイクルだから」
???リサイクル?
何回かにわたってメールが来た。
内容をまとめると・・・。
・彼女は過食してすぐに嘔吐する繰り返しだった。
・食費があまりにもかさむので吐いた物を冷凍保存してた。
・リゾットやオムライス、その他もろもろに再利用。
→俺食う→ウマーの繰り返しだった。
毎日食ってる炒め物やハンバーグは、一旦彼女経由だった。
その時、目の前にはオムライスがあった。
頭の中真っ白になってたらメールが来た。
彼女:「今日は元、親子丼でした」
オムライスの中身はチキンライスだった。