家電修理で訪問した家が

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

私の父は家電修理の派遣会社で働いてる。

お客さんから家電が故障したという連絡をその派遣会社が受けて、父親含む作業員がお客さんの家に行って家電を修理するっていう。

だから父親は色んな人の家に行くわけだけど、やっぱりたまに「ヤバイ家」に当たることがあるらしい。
その中でもなかなか強烈だと思った家の話。

その家のお客さんは最初、かなり怒った様子で会社に電話をかけてきたらしい。

客:「3日に1回はフィルターを掃除しているのに、すぐにホコリが出てくる。自分も家族も病弱なので、すぐに修理しろ!」

・・・ということらしかった。

とりあえずエアコンを見ないことにはどうにもならないので、父親がその家に行くことになった。

事前にそのお客さんから「エアコンのある家から5分ほど離れた別の家に住んでいるので、家の近くにきたら電話をくれ。そしたらそっちに向かう」と言われていた父は、お客さんのアパートの部屋の前で電話をいれた。

そしたら、なぜかそのお客さん、アパートのその部屋から出てきた。
この時点で既に「は?」と思ったようだったが、部屋の中を見てさらに絶句したらしい。

テレビでも見たことないようなゴミの山。
アパートの部屋一杯に、壁までうず高くゴミが積み重なってる。

お客さんいわく、それは商品らしいが、どう見てもゴミにしか見えない。
でも不思議と臭いはしなかったらしい。

玄関入って、ゴミの上を歩くようにして廊下を通り、エアコンが置いてあるキッチンへ。
キッチンのシンクも真っ黒いものが1センチくらい積もってガビガビ。
ゴミ食器ゴミと積み重なってるから料理ができるような状況じゃなさそう。

後ろでお客さんに無言でじっと監視されながら肝心のエアコンを見ると、何とびっくりするほどキレイだったらしい。
3日に一回フィルター掃除してるというのは本当みたいだった・・・。
ゴミ屋敷なのに・・・。

しかし、何だか見たことない真っ白いガビガビが着いていて、どうにも取れないため、写真を撮ってその日は帰ることにした。
で、引き返すためふと隣の部屋を見て、悲鳴をあげそうになった。

積み上がったゴミの真ん中に小さなコタツが置いてあり、そこのコタツに中学生くらいの男の子がただコタツのテーブルを見つめてじっと座っていた。
家に入るときも、作業中も、物音は全くしなかったから、おそらくずっとその状態でいたのだと思うと父は言っていた。

父はそのあと挨拶もそうそうにゴミをまたいでその部屋から出て、早めに家に帰ってきたみたいだった。

ここまででも私は「うわー不気味だなー」と思っていたんだけど、父がそこで撮ったエアコンの写真見てさらに凍りついた。
画面の右端が切り抜いたみたいに丸く真っ黒になってて、なんか中に建物みたいなのが写ってる。

男の子は一人であそこに住んでるんだろか・・・。
幽霊がはっきり出たというわけではないけども、不気味な出来事だったので投稿しました。

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