中国でかつて行われていた奇習。
女性の足を縛り極小化した奇形をつくりあげる。
後宮に入った女が自分の足で逃げられないようにするため宮廷から広がったともいわれる。
纏足の手法は様々であるが、骨を折るというようなことはせずに、基本は骨の柔らかい幼児のうちに折り曲げて縛るというのを三年ぐらいかけてやる。
もちろん変形するまでには、魚の目や化膿などによる激痛があり「小脚一双、眼涙一缶」(一揃いの小さい脚を作るためには、壺一杯の涙が必要である※缶の字は違う)と言われる。
一旦、施術が完了すると女性は自らの纏足の足に大層愛着を持ち多くの手間と費用をかけて維持しようとする。
また、大人になってから、さらに小さい脚にするためにさらなる激痛を伴う施術をする場合もあったりする。
纏足は、基本的にはある程度の階級の婦人が対象だが、下働きの女が小さい脚にあこがれて自分で激痛をもいとわず纏足にしたという話が美談として語られている。
纏足に対する男性の感覚は、纏足そのものに対する性的な魅力が大きいという指摘がある。
「肥」「軟」「秀」という基準があったり、纏足には視覚、聴覚、臭覚、触覚に訴える48の官能技法があると伝えられている。
一例をあげると、纏足の先っぽのとがった所を男性が、赤子のようにしゃぶりつくというのがある。
この時代の男性にとっては非常に性的な刺激があるという。
また纏足をしたとしても一部では高い運動能力を維持している集団もあり纏足の足を操った格闘技も存在していたという。