溺れ死んでくれないかな

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

小学生の頃、妹とプールでお母さんごっこをすることになり、私が母役をすることになった。
そして妹が「お母さん助けて~」とバシャバシャと見事な溺れるふりを披露した。
私は出番だ!と思い、近寄ろうとしたその瞬間!!
突然、屋内プールに響き渡る大声で、自分の子供の泳ぎを見学していたであろうスーツ姿の中年の男性が、「待ってろおおおおおおおお!!!」と叫んで、スーツのままプールに飛び込みこちらに猛スピードで泳いできた。

館内は静まりかえり、溺れるふりをしている妹だけが気づかずに演技をつづける。
そして男は妹の元へたどり着き、必死で「大丈夫か!?」と抱きかかえる。
しかし、突然演技を邪魔されたことに憤慨したのか妹は「はなしてよ!」と男をはねのけ、得意の名クロールですぐさま泳ぎ去った。
私は他人のふりをすることしかできなかった。
ひとり取り残された男はしばらくその場にたたずんでいた。

市民プールで監視員してた時に、この妹みたいな馬鹿がいた。
何度注意しても溺れたフリして、監視員が助けるとニヤニヤ。
「お前がワザと溺れたフリをしている間に、本当に溺れた人がでて助けるのが遅れたらどうする?そういう事になってからじゃ遅いんだ。二度とこんな事するな」って何度言っても、ニヤニヤしながら「ほんとに溺れてたんだも~んwww」。
ほんとに溺れ死んでくれないかな~と思った。

そのうちソイツが溺れるフリとかしても、みんな「またかよ・・・」としか思えなくて、助けに行くのもダルくなっちゃって、一応行くけど顔が不愉快丸出しだった。
周りのお客さんはソイツがそんな問題児だって知らない人もいるから、監視員の態度が悪いって事になるし、超悪循環。
結局何度注意しても効果がないから、親に連絡してソイツを出禁って事にした。

その後も何度か懲りずに来てたみたいだけど、入口で帰されてた。
いま考えると頭のおかしな子だったのかもしれん。
友達とかいないみたいで1人で来てたし。

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