保険金目当てに私を

カテゴリー「日常に潜む恐怖」

私の家族は母と私と弟と、祖父母でした。
私と弟は母と一緒に、私が4歳のときに母方の祖父母の家に身を寄せました。
そのときはまだ父方の苗字でした。

私が小学4年生のときに突然苗字が母方のものに変わりました。
母も誰も理由を教えてくれませんでしたが、祖父母が死に、弟は失踪し、私と母と2人暮らしになりました。

私は40前になりました。
そして母に理由を聞いたらやっと教えてくれました。

母:「父が私たち二人を生命保険に入れて、名義を父にしたから」

4歳のときに、精神病の被害妄想から6人もの人を殺害しかけた父は私が小学4年のころ退院して、まずやったことが子供2人を生命保険に入れることでした。

別居していて、数年間顔を合わせてもいない子供をです。
申し込みを受けた生命保険会社が保護者である母に連絡し、事が露見したそうです。

母はすぐ家庭裁判所に駆け込み、離婚と父の親権抹消と面会禁止をもぎ取りました。
当時、子供を生命保険に入れて親が殺す事件が連続していたそうです。

母はそれで安心したそうで、あとは必死に学校に行かせてくれました。
ですが、この話には続きがあります。

20歳になり病院の実習をしていたころです。
学生寮に私宛に電話が鳴りました。

父からでした。

私がここにいることなど知らないはずなのに・・。
驚いたことに、なんと私の実習先の精神科に入院しているので面会に来いといってきました。

とりあえず1回だけいきました。
すると、面会禁止になったに関わらず、以後も何回も見に行っていたとか話し出しました。

父:前が前の学校に受かったのは、俺が市長と友人だからだ」

などなど妄想を話すモノは非常におぞましかったです
その後、電話が来ても面会には行きませんでした。
怖かったです。

数年前、やっと死亡したと連絡があるまで身の回りにそのモノが来ているのではないかと怯えていました。
ちなみに、私の居場所は福祉が調べ上げたそうです。

20になり面会禁止が無効になるのを待って4歳のときに自分が殺そうとした娘を、裏から見つめるモノ思い出したら寒気がします。

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